久常涼は悔しい今季4度目のトップ10 “強み”生かせず「あれだけ失速したら、ムリですよね」
◇米国男子◇バレロテキサスオープン 最終日(5日)◇TPCサンアントニオ オークス・コース (テキサス州)◇7438yd(パー72)
1打差を追って出た最終ラウンドで首位に並ぶ時間帯があった。残り9ホール、サンデーバックナインへ折り返した時点でもビハインドはわずか2打。久常涼はPGAツアー初優勝のビッグチャンスを、今回つかむことはできなかった。
「いいショットは打っていたし、チャンスはあるかなとずっと思っていましたけど…。後半、あれだけ失速したらムリですよね」。勝負どころでスコアを伸ばせず、パープレー「72」にとどまって通算13アンダー8位。今季4度目のトップ10入りを喜ぶ気配など、みじんもなかった。
悪天候で前日から10ホールを持ち込した第3ラウンドを「67」にまとめたが、気になるシーンはあった。15番で1Wショットが大きく右に飛び、2打目は横に出すだけ。ショートゲームでしのぎ切れずにダブルボギーをたたいた。直後に2連続バーディを奪い返したものの、18番で再び大きく右へ。伸ばしたいパー5で3m近い距離を沈めて必死にパーを拾っていた。
2バーディを先行した最終ラウンドでは、ドローが持ち球の久常が1Wショットでフェードを打つ場面も散見された。「それがあんまりうまくハマらなかった」。ティショットのスコア貢献度を示すストロークゲインド・オフ・ザ・ティは第1ラウンド「+1.378」(フィールド11位)に対し、最終ラウンド「-1.446」(同66位)と苦戦を象徴する数字に。かねてアプローチが強化ポイントで、強みの部分で安定感を欠けば、好調のパッティングにひたすら負荷がかかる。7番(パー3)、9番、11番はいずれもティショットのミスからスコアを落とした。
第3ラウンドから組み替えなしでのプレーとなり、最終組の3組前を回った。後続にプレッシャーをかけるクラブハウスリーダーにならなければいけないことも分かっていた。「自分がいいスコアを出して終わらないといけない状況だったし、自分との闘いだった。そこでいいプレーができなかった。残念です」と結果を受け止める。
これまでの戦いの中でもひときわ近く感じた初タイトルを逃し、次週「マスターズ」(ジョージア州オーガスタナショナルGC)への滑り込みもかなわない。「全部ですよね、全部足りてない」。苦い敗戦を確かな糧とするべく、自分自身に何度も厳しい言葉を投げかけた。(テキサス州サンアントニオ/亀山泰宏)