日本ツアーとは“逆”の悩み 石川遼が米下部で払しょくしたい「苦手意識」
◇米国男子下部◇クラブカー選手権 最終日(29日)◇ランディングゴルフ&アスレチッククラブ (ジョージア州)◇7185yd(パー72)
砲台グリーンの左手前、ラフからのチッピングがピンを7mオーバーした。出だしの1番。追い風を受けていたとはいえ、半分の距離に寄せられていたら心境も違ったはずだ。330ydを1Wでかっ飛ばした3番(パー5)、2打目をアイアンで花道まで運びながら、今度はパターで微妙な距離のバーディパットを残し、結局パーに終わった。
米下部コーンフェリーツアー本格参戦1年目、自身6試合目で初のトップ10(10位)フィニッシュを決めた試合で、石川は今ある課題をハッキリさせた。「ロングパットのラインが読めないとスコアリングが難しくなる。それに、アプローチの精度を上げていきたい」。10アンダー12位から前半にスコアを落とし、バックナインの3バーディで挽回した「71」にはショートゲームへの不満と、不安がある。
日本では多くの若手選手にもあこがれられたウェッジワークに、再び海を渡って苦労。芝の種類、コースの形状の違いから「やっぱり日本であまり打たないアプローチが多い。自分がちょっと苦手だなと思う状況が本当に多く訪れる」と改めて痛感した。
「こっちでは『届くけれど、絶対にのらない』と思うパー5のセカンドショットがいっぱいある。そういう状況ではアプローチとバンカーショットに頼らざるを得ない」。スクランブリング率はここまで全体53位の57.73%と中位にとどまる。PGAツアー昇格条件となる年間ポイントランキングトップ20を目指す身としては心もとない数字だ。
数年前から1Wショットを主体とした長いクラブのスイング修正に重点を置いてきた。「コツコツとロングゲーム(の向上)に取り組んできて、本当に良くなってきたと思う」からこそ、やるべきことがある。「アプローチに対する苦手意識みたいなものは、ショットに影響しかねない。アプローチがもっと良くなってくると、全体的に自分のゴルフがビルドアップできる。練習あるのみって感じです」とうなずいた。
今大会は初日から3日目までPGAツアー2勝のトロイ・メリット、最終日にジェフ・オバートンと同じ組でプレーした。「2人とも昔、一緒に何度も回った」と10年前のトップツアー時代を思い返す。「オバートンのパッションは相変わらず。ちょっと丸くなったようには感じましたけど(笑)」。40代になった両選手も自分と同じように再起をかけて奮闘する環境がありがたい。「僕みたいに他の国から来て上を目指す選手、上のツアーから来た選手、いろんな選手がいるけれど、みんな心に秘めているもの、前向きなエネルギーを感じる。気合いがスゴイ」。2軍相当のツアーでも学ぶべきこと、思い知らされることはたくさんある。(ジョージア州サバンナ/桂川洋一)