松山英樹はショット復調に手応え 次週は「何とも思わない」前年優勝大会
◇米国男子◇WMフェニックスオープン 最終日(9日)◇TPCスコッツデール スタジアムコース(アリゾナ州)◇7261yd(パー71)
終盤17番、3Wでのティショットはドロー軌道を描いてグリーンに到達した。松山英樹は344ydのパー4で最高の結果と言える1オンに成功。しかも、左奥に立つピンの手前6mをとらえる一打に、巨大スタンドは大いにわいた。
2日目は左サイドへの曲がりが強く、池に落としていたホール。「(打ち出し方向を変えて)あのミスと同じ球を打てば良い方向に行くと思った。良いミスショットをわざと打てましたね」と冗談めかして修正に納得した。
この日は後半15番(パー5)で346ydドライブを披露するなど、ロングショットでハイライトをつくった。開幕戦「ザ・セントリー」で優勝してから、なかなか満足に至らなかったポイントに復調の兆しがある。「14番(の第1打)も良かった。アイアンも悪いところはありますけど、ショットに関しては少しずつ良い方向に向かっている」と手応えを口にした。

3バーディ、2ボギーの「70」。スコアを伸ばしきれなかった要因はショートゲームにあったと振り返る。前半6番はカラーから4mのチャンスでカップに届かず、17番もイーグルパットをショートさせて2パットバーディだった。バンカーセーブは4日間で100%(7/7)と完ぺきだったが、「(グリーンが遅く)ソフトにもなっていた。見た目は速そうなんですけど」と多くの場面でパットに苦戦。
19位から通算9アンダーの25位に後退した最終結果には悔しさも存分にある。「良いところもあったんですけど、なかなかスコアに繋がらない」と取りこぼしを反省した。
次週は昨年優勝した「ザ・ジェネシス招待」。ロサンゼルス大火災の影響で開催コースがリビエラCCから変更され、2週前に「ファーマーズインシュランスオープン」でプレーしたばかりのトリーパインズGCで連覇に挑戦する。「コースが違うので何とも思わない」と前年王者としての実感はない。
4日間、相手にする当地のサウスコースは7765yd(パー72)と総距離が長く、ショットの力が存分に問われる。4連戦目の最終戦。「しっかりプレーしないと上位に行けない。まずは体力を回復させたい」と疲労にも負けるわけにはいかない。(アリゾナ州スコッツデール/桂川洋一)