グリーン上で何度も悔しがった

◇米国男子◇ソニーオープン in ハワイ 初日（9日）◇ワイアラエCC(ハワイ州)◇7044yd(パー70)

最終18番、4mのイーグルパットがカップに消える寸前で90度近く右に曲がった。この日唯一のバーディで一日を締めくくっても、松山英樹のモヤモヤは晴れない。1バーディ、3ボギー1ダブルボギーの「74」で4オーバー暫定102位。グリーン上は合計で35パットを要し「入ってくれてもいいのになってパットは、たくさんあった」と悔しさがあふれた。

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秒速10m前後の強風が吹き荒れたコースで、出だしから想定外に見舞われた。強烈なアゲンストの2番で2打目が大きくグリーンをショート。さらに、ピンの手前に落とした3打目のアプローチショットが急激なバックスピンで戻ると、松山は驚いた表情を浮かべた。「風が強いのは経験があるけど、（グリーンを含めて）下が（雨でここまで）軟らかいのはなかなか予想していなかったことだったので、苦労しました」。7度目の出場でも未知のコンディションが、スピンコントロールを狂わせていた。

1Wはテーラーメイド「SIM MAX」を実戦投入

新たに実戦投入したテーラーメイドの最新1W「SIM MAX」を気持ち良く振り抜いた8番では、フェアウェイ中央から奥に切られたピンを狙った2打目のアイアンショットがグリーンの手前側に乗り、3パットボギー。風のジャッジに惑わされると、9番（パー5）はフェアウェイバンカーからの2打目が右にOBとなり、ダブルボギーをたたいた。後半もバーディパットがあと少しでカップに消えてくれない、フラストレーションのたまる展開が続いた。

昨年12月の「プレジデンツカップ」まで手応えを深めていたショットについて「（良かったときと）少し違いますけど、早く戻せそうなところもある」とした上で、「ただ、スコアがスコアなので、少し落ち込んでいます」。正直な気持ちを吐き出し、向かったのはやはり練習場。2日目の巻き返しに懸ける思いは、クラブを振り続ける背中で語った。（ハワイ州ホノルル／亀山泰宏）