パー4で一回もアイアン使えず…ロングコースで西村優菜の我慢を支えた“構えたらすぐ打て”
◇女子メジャー第1戦◇シェブロン選手権 初日(23日)◇メモリアルパークGC(テキサス州)◇6811yd(パー72)
プレーに関する記憶力が良い西村優菜が「なんかもう、必死すぎて…。ちょっと見ていいですか?」と笑いながらヤーデージブックを取り出した。「4番ウッド、5番ウッド、6番ウッド、(パー3の)7番もウッド…」。ラウンド後、各ホールで使ったクラブの番手をたどって初めて気づいた。「一回も使ってないです!」。パー4の2打目でひたすらウッド系を握らされるロングコースで価値あるパープレー「72」にまとめた。
1番スタートの第1組と早朝のティオフから、3番(パー5)で3打目のショートアイアンで奥ピンにしっかり突っ込んで2mに絡めた。幸先よく作ったチャンスでバーディパットがカップに蹴られてからは我慢の展開。辛抱強くパーを並べていった中で“約束事”を貫いた。
「(ティイングエリアの)後ろから見て決めて、ワッグルしたら、すぐに打つ。とりあえず“決め”を早くしよう、と。それは今週から意識しています」。スロープレーが取りざたされることも少なくない米女子ツアーにあって、1Wショットを中心にアドレスに入ってから打つまでのスピード感が際立った。「たぶん、もともと(余計なことを)何も考えずに打っていた方だったので。意識しすぎてちょっと打ち急いじゃったみたいなところもあったんですけど、大事かなと思って(やり続けた)」
折り返して3ホール連続でピンチをしのいだ直後の13番でボギーをたたいた。この日初めてスコアが動いてもテンポを変えず、17番でグリーンの外から12mほどを流し込むバーディを決めた。「気持ちを切らさずにやっていたことが、ご褒美としてきたのかな」と声を弾ませる。
最終18番の試練も乗り越えた。やはりウッド系を持った2打目のボールの右側には、ウェットなコースコンディションもあって泥がべっとりついていたという。警戒していた左ピンの左サイドのバンカーにもっていかれる不運もありながら、ここでも時間をかけずに打ったバンカーショット、2.5m近い返しのパッティングがパーフェクト。「最後のパーはすごく評価していい」と胸を張った。
38位から午後組を回る2日目も、ウッド系中心のタフなラウンドになることは覚悟している。「もうちょっと調整すれば、もうちょっといいショットが打てると思う。7W、9Wでしっかり狙っていける自分の強みがしっかり出てくれれば」。飛距離の不利を嘆くどころか、持ち前の負けん気の強さがにじんだ。(テキサス州ヒューストン/亀山泰宏)