「作戦会議」で固めた耐える覚悟 馬場咲希は“ガッツパー”締めで首位と5打差発進
◇女子メジャー第1戦◇シェブロン選手権 初日(23日)◇メモリアルパークGC(テキサス州)◇6811yd(パー72)
インスタート最終組が最終9番(パー3)を迎える頃には午後7時を過ぎていた。今季メジャー初戦、長い一日の終わりに馬場咲希はピンチを迎えた。グリーン左、土手下からのアプローチがショート。わずかに感情が漏れそうになったミスに引きずられず、シビアなパーパットをねじ込んでこぶしを握った。
「ティショットのアングルが気持ち悪いし、風も吹いているし、(左手前に切られた)ピン位置を見て左に外す可能性は高いなと思っていた。あそこからアプローチを打つのは想定内だった。アプローチはちょっと微妙な感じでしたけど、パーパットを打つときにはちゃんと切り替えて打てました」。スタート前、チームの“作戦会議”で話し合ったのは9番についてだけではない。ピン位置、風などのコンディション、午前組のスコアの出方…。耐えるゴルフを貫く覚悟を固めた。
ルーキーだった昨季は最上位の出場資格「カテゴリー1」を確保した一方で5大メジャーの成績は振るわなかった。予選会から切符をつかんだ「全米女子オープン」こそ36位だったが、ほか4大会は予選落ち。いずれも初日の出遅れを取り戻せなかった。「すごく難しいセッティングに対して、普通の試合とはちょっと違う心構えでいかなきゃいけない」。悔しさを味わい、我慢強い自分を必死に追い求めてきた。
出だしからピンチをしのぎ、12番でバーディを先行。14番(パー5)からは3連続バーディを奪った。16番(パー5)は2段グリーンの下からフックする15m近い距離を流し込んで「ニヤリ、でした」。ビックリして、思わず緩んでしまう口元を押さえたシーンは20歳らしい。
後半に3ボギーで後退しかけても、8番(パー5)で狙い通りに取り返したラウンドに充実感がにじむ。2アンダー「70」で首位と5打差18位と上々のスタート。メジャーの初日にアンダーパーをマークしたのは初めてでもあった。大舞台で確かな成長の一歩を刻んだ。(テキサス州ヒューストン/亀山泰宏)