「メンタルで獲った」 タフになった馬場咲希、イーグル締めで予選通過
◇米国女子◇マイヤーLPGAクラシック for Simply Give 2日目(13日)◇ブライズフィールドCC(ミシガン州)◇6611yd(パー72)
初日イーブンパーの83位と出遅れた馬場咲希は、午前組でティオフの2日目は絶対にスコアを伸ばさないといけなかった。しかし、前半を終えて1バーディ、1ボギーとイーブンのまま。折り返してやっと14番(パー5)でバーディを奪ったが、終わりが近づく17番で痛恨のボギーを叩いた。「すごいショックだったけど、まだ可能性はある」と予選ラウンドの36ホール目が終わるまで必死に顔を上げた。
最終ホールで1Wで打ったティショットは、練習ラウンドでも狙わなかった右側ギリギリを狙い、残り180ydのフェアウェイまで運んだ。吹きあがる風に「5Iで打とうと思ったけどキャディさんが『自信もっていけば大丈夫』って。後押ししてくれたのがすごく大きかった」と6番アイアンでしっかりと打ち込んだ2打目はピン方向に飛んでいき、奥についた。
「あの追い詰められた状況で3ショット全部を完璧に打てると思わなかった」。最後3mのイーグルパットを打つのに足は震えたが、カップに沈めて「70」でホールアウト。カットラインを1打上回る通算2アンダー44位に浮上した。「メンタルで獲ったイーグル。すごくうれしい」と頬を緩ませた。ツアーの出場権をかけた昨年末のQシリーズ(予選会)、「そのレベル」の緊張感だったという。
36ホールの予選会を経て切符をつかんだ「全米女子オープン」も含めて4試合連続で予選通過となった。「最後がすごく良い上がり方で予選通過できたので、これを最終的な結果につなげられるように明日からも頑張りたい」。プロ初年度からアメリカで戦い続ける20歳にタフさが増した。(ミシガン州ベルモント/石井操)
