稲垣那奈子は練習ルーティン変更で風を味方に「ちゃんとゴルフしてる感じで楽しい」
◇国内女子◇アース・モンダミンカップ 2日目(26日)◇カメリアヒルズCC(千葉)◇6699yd(パー72)◇雨(観衆1657人)
帽子が飛びそうなほどの強風が吹き付ける中、稲垣那奈子はアイアンショットを自在に操った。時に風にぶつけ、時に低く強い弾道で。2番で残り100ydを48度のウェッジでピンそば1mにつけ、ここから2連続バーディを先行させる。後半もショットは安定しており、16番で116ydをPWでふたたび1mに寄せる一打を放つなど5バーディ、3ボギーの「70」。初日6位から通算4アンダーに伸ばして好位置をキープした。
「アイアンショットが好調というか、ブレなく進められているので。少しラフに入ってもうまく出せたり、風でそんなに苦労しないでグリーンオンできている」。小さくうなずきながら、納得の表情を浮かべた。
早大スポーツ科学部出身の25歳は昨年、「リゾートトラストレディス」でツアー初優勝を飾るなど飛躍のシーズンを送った。一方プロ3年目の今季は「富士フイルム・スタジオアリス」での5位が唯一のトップ10。とりわけ直近3試合はすべて予選落ちと苦しんでいた。
それでもきっかけは、ふとした瞬間に訪れるもの。稲垣の場合は初日の朝のドライビングレンジだった。「今までとちょっと違う感じにしたいな」と、打つクラブの順番を変えてみた。これまでのアイアン→ウッド→ウェッジからウェッジ→アイアン→ウッドとクラブの流れに沿う順番へ。すると、「なんかイメージがよくなった」。もちろん、この日も初日と同じ流れで練習を行ってからスタートした。
タッチに苦しんでいたパットもこれまでの「感覚」から距離に応じてふり幅を決めるなど、細かな改善の積み重ねが久々の上位争いにつながっている。「ちゃんとゴルフしてるって感じがして、なんか楽しい」。そう言ってはにかんだ。
普段はサッカーをあまり見ないというが、報道陣から日本代表の決勝トーナメント進出について話を振られると「久保建英さん好きなんです。久保さんが小さい頃にスペイン語を話していた動画を見てめっちゃ可愛くて。ちょっとブルー(のウェアを)着てみようかな」とサービス精神旺盛に応じる。自然体の受け答えからも、状態の良さがにじんだ。
「決勝ラウンドはあまり気負わず、難しいコースだと思うので、できるだけスコアを落とさず、一つでも伸ばせるように頑張れたらいい」。この日は悪天候サスペンデッドとなったが、第2ラウンドまでを予定通りに終えられたことは、体力面でも小さくないアドバンテージになる。今季初となるツアー2勝目へ、25歳に追い風が吹き始めている。(千葉県袖ケ浦市/中村文香)