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22歳の新真菜弥、大たたきからのカムバックで最終プロテスト進出「強みになっています」

新型コロナウイルス感染拡大の影響で延期された日本女子プロゴルフ協会(JLPGA)の2020年度プロテストは、6月22日から最終プロテストが始まる。未曽有の事態の中、今回も多くの選手が合格率「3.3%」ともされる狭き門に挑戦してきたが、彼女たちは何を思い、クラブを握ってきたのか? その素顔に迫る。

■1次予選の第1日で「81」…「緊張でパットが打てず」

22歳の新真菜弥(あたらし・まなみ)は、崖っぷちから這い上がってきた。三重会場(ココパリゾートクラブ白山ヴィレッジGCキングC)での1次予選は、第1日に「81」、第2日に「79」を打った。この時点で57位タイ。「今回こそ」と意気込んで臨んだ4度目のプロテストで「1次不通過」の危機に陥った。だが、「ここで終わりたくない」と奮起し、最終日を「74」にまとめ、カットライン上の46位タイで乗り越えた。「いろいろきつかったです。調子が良い状態で入ったのに、緊張でパットが打てなくなってしまって…。最終日は『最悪2オーバーなら滑り込めるかも』と思い、根性で何かとかした感じです。パットもしっかり打てました」

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師事する谷川健コーチが「耳を疑う」ほどのバタバタぶりだったが、2次予選の会場(滋賀CC)での練習ラウンドをともにし、新は復調のきっかけをつかんだ。「ラウンド中に『試合勘を出し過ぎ』と言われました。緊張感を持つのはいいけど、振っていないし、視野が狭くて、細かいことを気にしすぎる。パットのラインも考え過ぎで、『プレーにリズムがない』と指摘されました。それで目が覚めました」

■突然ショットが進化! 2次予選は2打余裕で通過

さらに2次予選前日の練習ラウンド中には、自身の中で「奇跡」が起きたという。「突然、今までにない一段上のレベルのショットが連発したんです。ちょっとしたひらめきで、フットワークが良くなり、ショットのリズム、タイミングが最高の状態になりました。その結果、(パワーフェードの)弾道が強くなり、距離は普段の250ydから、260~270ydに伸びました」。ショットの好調は本番でも続き、2次予選は、カットラインを2打上回る通算6オーバーで通過。自身にとって、初の最終プロテスト進出を果たした。「第3日を終えた後の練習では、長くパット練習をしました。その中で、パターヘッドとカップがヒモでつながっているイメージできたのも大きく、最終日は『71』で回れました」

身長171㎝。恵まれた体格から放つドライバーショットと高弾道のアイアンショットは、高校時代から評判だった。高卒1年目は、サードQT(予選会)に進出し、同じ「黄金世代」の渋野日向子河本結らと、ステップアップツアーに出場。その後は「メンタル」が課題になり、足踏みを続けてきた。しかし、今回は「最初のつまずき」と「ショットの進化」が強みになっている。「1次の最終日に踏ん張れたことは、本当に大きかったですし、2次は4日間を通して攻めのゴルフができました。あの『特別な感覚』は消えましたが、最終テストまでに状態を上げられる自信はあります」

自宅は神戸市だが、最終の会場になる静ヒルズCC(茨城県)での練習ランドも繰り返し、「2オンできるロングホールが2つありますし、自分の飛距離と高い球が生かせると思います」と手応えを得ている。名を連ねる「DSPE」(ツアープロを目指す女子ゴルファーを支援する団体)の月例競技会でも好成績を出せており、今は、8月の1次から始まる21年度プロテストのことは頭にないという。

「今回で合格して、すぐに試合に出ることしか考えていません。そのために最終は、第1日の1打目から1打も無駄にできません。『あと1打』で泣きたくないですから」

苦汁をなめ続けてきた大器。満を持して、このビッグチャンスを生かしにいく。

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