16番ホールに設置されたANAのビッグボード。石川遼はホスト大会で今季国内ツアー初戦に臨む

17日（木）に開幕する「ANAオープンゴルフトーナメント」に出場する石川遼。前週1回戦で敗退したツアー外競技「片山晋呉インビテーショナル ネスレ日本マッチプレー選手権 レクサス杯」を経て、ホストプロとなる今週の大会で国内ツアー今季初出場を果たす。

状態は上々とは言い難い。特にアイアン、ウェッジショットの精度が本調子にほど遠い。大会には過去6回出場し、2010年の12位が最高位。「日本の中で自分の思惑通りに試合運びができないコース。いいプレーができたと思っても、他選手に比べて（スコアは）そうでもなかったりする」と、何度も苦しみを味わってきたトーナメントだ。

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それゆえ、あすからのプレーについては慎重なコメントが口をついた。ただし、主戦場の海の向こうの情報には敏感だ。米ツアー挑戦を目指す岩田寛が現在、来季の出場権を争うウェブドットコムツアーファイナルズに参戦中。シード権を維持した石川自身がなんとか出場を回避した“入れ替え戦”の初戦「ホテルフィットネス選手権」でいきなり4位に入った。3戦を残して、夢を大きく引き寄せる上位フィニッシュに「いや、本当にすごい」と石川。

「（米ツアーで戦うために必要なのは）プレースタイルどうこうではなく、スピリットだと思う。『どこを目指しているか』というところが一番大事では。岩田さんからは日本で一緒に回ったとき『世界でやりたい』という気持ちを強く感じていた。一打、一打、目指しているところが“世界基準”」

2週前の「フジサンケイクラシック」はテレビ観戦し、岩田の最終日「65」の猛チャージについても「富士桜カントリー倶楽部はPGAツアーの開催コースとの共通点も多い。やりごたえが“ありすぎる”コース。モチベーション高く回るところを、すごく感じた」と、称賛の言葉をよどみなく並べた。

早ければ今年の秋から“戦友”になる存在に刺激を受けないはずがない。17日は24歳の誕生日。節目の一日に好スタートを切れるか。（北海道北広島市／桂川洋一）