オリンピック初日にフレイザーが大爆発!
112年ぶりに五輪復帰を果たしたゴルフ競技は、木曜の初日を終え、見事「63」を叩き出したマーカス・フレイザーが単独首位発進を決めた。
地元ブラジル代表のアジウソン・ダ・シルバが1904年以来となるオリンピックでの名誉の第1打を打って幕を開けた初日のラウンド。主役の座を奪ったのはフレイザーだった。9バーディを奪った豪州のフレイザーは、8アンダーで初日をラウンドし、ヘンリック・ステンソンとグラハム・デラエに3打差をつけて単独首位に立った。
英国のジャスティン・ローズも、観客を大いに沸かせた選手の一人。パー3の4番でオリンピック史上初となるホールインワンを決めたローズは、初日を4アンダーとして、グレゴリー・ボーディ、ラファ・カブレラベロー、アレックス・チェイカ、そしてトーマス・ピータースらとともに4打差でフレイザーを追う展開となった。
世界190位のフレイザーは、オーストラリアで世界ランク上位4選手が不参加を表明したことによって出場に漕ぎ着けた選手だが、オリンピックでプレーする機会をつかんだ喜びをひた隠しにするのは難しかったようだ。
「毎日のように世界ランキングを見ていたよ」とフレイザー。「代表入りできる位置につけている時もあれば、そうでない時もあった」。
「ロッカールームでの盛り上がりについて言うと、今週は普段と全く違うし、何か特別な感じがするんだ。何年か経ってから振り返って、その真価がしみじみと分かるという感じだね」。
「僕の子供たちは、自分たちの父親はオリンピアンなんだと言えるわけだ。彼らのため、というのも出場したかった理由の大きな要素だよ。朝起きてみると、自分たちの親父がオリンピックをリードしているんだから、彼らは衝撃を受けるだろうね」。
「現時点で、僕は五輪記録を保持ししているんだから、とても良い心持ちがするね。これが一週間続いてくれればいいね。とにかく、自分がオリンピアンになるなんて、これまで考えたこともなかったよ」。
パー5の1番でバーディを奪ったフレイザーは、続く2番をボギーとするも、その後の4ホールで4連続バーディを奪った。2打目をピンそば1.2mにつけた3番と、見事なティショットを放った4番でバーディを奪った「メイバンク選手権マレーシア」王者のフレイザーは、その後パットが火を噴き、5番では7mを、6番では8m弱を沈めてスコアを伸ばした。
パー5の10番で見事なアプローチから再びバーディを奪ったフレイザーは、13番でもバーディを奪って6アンダーとした。バーディチャンスのある上がり3ホールに差し掛かった38歳のフレイザーは、16番と18番でバーディを奪い、デラエに3打差をつけて首位に立った。
1904年のセントルイス大会で金メダルに輝いたジョージ・ライオンと同国で、カナダによるオリンピック連覇を狙うデラエは、初日を6バーディ1ボギーの「66」でラウンドした。
最終組で回ったスウェーデンのステンソンは、13番でこの日唯一のボギーを叩くも、先月の「全英オープン」での見事な勝利にオリンピックでの金メダルを加えるべく、好位置につけた。ステンソンと同組で回ったスペインのカブレラベローは、途中でダブルボギーを叩きながらも、3連続バーディでラウンドを締めくくってリーダーボードを駆け上がった。
同じく最終ホールでバーディを奪ったローズは、この他に3つのバーディを奪い、これに2ボギーとエースを加えた「67」で初日を終えた。同スコアのボーディは、16番でこの日唯一のボギーを叩いている。ベルギーのピータースは飛距離を活かし、パー5の1番と10番と18番、そして短いパー4の3番でバーディを奪った。ピータースはこの他にも6番と9番でバーディを奪い、8番と14番でボギーを叩いた。
3アンダーにはピータースのチームメイトのニコラス・コルサーツと韓国のアン・ビョンフンがつけており、更に1打後方にはスペインのセルヒオ・ガルシア、ドイツのマルティン・カイマー、スウェーデンのデービッド・リングマース、そしてイタリアのマッテオ・マナッセロがつけている。