2021年 全米オープン
期間:06/17〜06/20 場所:トーリーパインズGC(カリフォルニア州)
欧州ツアーの識者が選ぶ「全米オープン」の注目選手は
「レース・トゥ・ドバイ」にとっても大きな1週間となる今週は、トーリーパインズにて今年のメジャー第3戦となる「全米オープン」が開催される。では、識者の選ぶ今大会の注目選手を見てみよう。
キットの予想
スカイスポーツのプレゼンターであるキット・アレキサンダ(ツイッター:@KitOnTheCourse、インスタグラム@KitOnTheCourse)は注目選手として次の3人を選んだ。
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■ コリン・モリカワ
24歳はロサンゼルスで生まれ、カリフォルニア大学に通ったのでサンディエゴでも地元感覚でプレーできるだろう。彼は今季、すでに「WGCワークデイ選手権」を制覇しており、直近4大会では何れもトップ14入りを逃しておらず、これにはプレーオフで敗れた「メモリアルトーナメント」も含まれる。彼は間違いなく、この星で最もアイアンの上手い選手であり、米PGAツアーではパーオン率、アプローチ(グリーンを狙ったショット)のストロークゲインド、そして平均バーディ数でトップに立っている。
■ ルイ・ウーストハイゼン
この南アフリカ人選手は、キアワアイランドで開催された「全米プロゴルフ選手権」で2位に入った。彼はこれまで、密かに「全米オープン」で素晴らしい成績を残しており、2015年に2位、2019年に7位、そして2020年に3位に入るなど、「全米」では直近6大会の全てでトップ23入りを逃していない。彼の流麗なスイングは、力強いロングゲームを支えており、さらに今季はショートゲームの調子を一段階上げている。彼は目下、米PGAツアーでパッティングのストロークゲインドで1位、そしてグリーン周りのストロークゲインドで18位にランクインしているのである。
■ シェーン・ローリー
2019年の「全英オープン」王者は、これまで「全米オープン」では2015年に9位、そして2016年には2位に入っており、彼は出場した直近4大会中3大会でトップ10入りを果たすなど、最近になって好調の波に乗っている。彼は魔法のようなショートゲームの持ち主だが、いつも以上にパーセーブのスクランブルを強いられるタフなコース設定で重要な要素となってくる。今年はパッティングが彼の足を引っ張っているが、トーリーパインズのポアナ芝は彼にとって助けとなるかもしれない。
ソフィーの予想
かつてレディースヨーロピアンツアーで選手やコーチとして活躍し、プレゼンターでもあるソフィー・ウォーカー(ツイッター:@SophWalks、インスタグラム:@SophWalksGolf)の選ぶ注目選手は次の3人である。
■ ジョン・ラーム
新型コロナウイルス感染により「メモリアルトーナメント」で棄権を余儀なくされたランボーだったが、今週の大会出場へは青信号が灯った。これは彼にとって朗報。スペイン人選手は、2017年にトーリーパインズで米PGAツアー初優勝を遂げており、更に「アイルランドオープン」も2度(2017年、2019年)制覇している。これは、彼が風のなかでボールの弾道をコントロールする能力に長けている証しである。世界3位のラームは、直近のメジャー13大会中7大会でトップ10入りを果たしており、うち2回は2021年に記録している。彼は米PGAツアーで、トータルのストロークゲインドで2位、そして平均スコア(69.77)でトップに立っている。
■ ビクトル・ホブラン
このノルウェー人選手は、今年トーリーパインズで2位に入っている。トーリーは得意と苦手がはっきりと出るコースであり、飛距離のない選手は近づくべきでないと助言される類いの場所である。ホブランの平均飛距離は300ydを越えており、平均バーディ数で3位、バウンスバック力で4位にランクインしている。「全米オープン」は、23歳になった彼の短いキャリアの中で、これまで最も好成績を挙げているメジャーであり、同大会ではこれまで2回の出場で、何れもトップ15入りを果たしている。また、彼はカリフォルニアの海岸線にあるペブルビーチGLで開催された「全米アマチュア選手権」を制覇した実績も持っている。
■ ジャスティン・ローズ
彼は2019年にトーリーパインズで開催された米PGAツアーの大会を制覇しており、その際、「この場所が大好きだ」と語っている。今週ティアップする選手の中では、同コースでの平均スコアが最も良い。2013年の「全米オープン」王者は、レギュラーツアーの大会では大人しいが、自身最高のゴルフをメジャーに取っておく傾向にある。メジャー初制覇以降、このイングランド人選手はメジャー29回の出場で、トップ10入りを11回記録しており、うち2回は今年の大会で果たしている。40歳になったローズは、米PGAツアーでのパッティングのストロークゲインドで12位に入っているのだが、さらに重要なのは彼がポアナ芝で好パフォーマンスを見せているということである。