2017年 オメガドバイデザートクラシック

オメガドバイデザートクラシックの大会アラカルト

2017/01/31 11:45

2016年大会を振り返る

昨年はクラッチパットを決めたダニー・ウィレットがエミレーツGCで劇的な勝利を収めた(Ross Kinnaird/Getty Images)

最終ホールで見事なクラッチパットを決めたダニー・ウィレットが、最終日を「69」でラウンドし、エミレーツGCで劇的な勝利を収めた。

1打差の首位で最終日を迎えたイングランドのウィレットは、日曜の午後、2度にわたりその差を3ストロークに広げるも、アンディ・サリバンが最終ホールをバーディ、ラファ・カブレラベローが上がり2ホールを連続バーディとしたことにより、ウィレットはタイトル奪取へ向け、最終ホールで4.5mのパットを決める必要があった。

そして、ウィレットは下りのライスラインを読み切ってボールはカップへと吸い込まれ、通算19アンダーとしてヨーロピアンツアー4勝目を挙げたのである。2位にはわずか1打差でサリバンとカブレラベローが続いた。

最終日を共に「65」で回ったアン・ビョンフンと11年に大会王者アルバロ・キロスが首位から3打差の通算16アンダーでこれに続き、その1打後方には最終日に「65」をマークしたロリー・マキロイヘンリック・ステンソンが入った。

一口サイズの大会史

1989年に始まった「オメガドバイデザートクラシック」では、これまで9人のメジャー王者が大会を制覇している。

この優勝者リストには近代ゴルフ史に残る名選手たちが名を連ねており、これまでセベ・バレステロス(1992)とホセ・マリア・オラサバル(1998)のスペインデュオ、米国のフレッド・カプルス(1995)、マーク・オメーラ(04)、そしてタイガー・ウッズ(06、08)、ヘンリック・ステンソン(07)、北アイルランドのロリー・マキロイ(09、15)、そしてダニー・ウィレット(16)らがトロフィーを掲げている。

南アフリカのアーニー・エルスに至ってはドバイで3勝を挙げており(1994、02、05)、この9人のメジャー優勝回数を合算すると、実に34勝にのぼる。1989年の第1回大会以来、これまで22人の選手が大会を制しており、その選手たちの出身国は12カ国となっている。

フィールド

ドバイのフィールドには、ディフェンディングチャンピオンにして現「マスターズ」王者のダニー・ウィレットや、タイトル奪取に挑むビッグネームの一人である16年の「レース・トゥ・ドバイ」王者であるヘンリック・ステンソンら、スター選手がずらりと並ぶことになる。

07年の大会王者であるステンソンは、2週前の「アブダビHSBC選手権」で8位タイに入っており、中東ではこれまで50大会に出場して、優勝4回、そしてトップ10が20回と大きな成功を収めている。

ウィレットとステンソンは、木曜にマジリスコースでティオフする10人の16年「ライダーカップ」欧州代表メンバーの一員であり、ほかには世界15位のセルヒオ・ガルシア、メジャー2勝のマルティン・カイマー、ヨーロピアンツアー23勝のリー・ウェストウッド、「ライダーカップ」デビューを飾ったカブレラベロー、トーマス・ピータース、サリバン、マシュー・フィッツパトリック、そしてクリス・ウッドが出場する。

一方、メジャー14勝のタイガー・ウッズは2015年の「全米プロゴルフ選手権」以来となるヨーロピアンツアー出場を果たす。「オメガドバイデザートクラシック」は8回目の出場となるウッズは、これまで06年と08年に優勝を飾るなど、この大会では少なからぬ成功を収めており、14年以来の大会復帰を果たすことになる。

ウッズのトップ5入りは過去7回の出場で5回。彼はこれまでこの大会で28ラウンドして通算92アンダーのスコアを残しており、平均ストロークは68.71となっている。その28ラウンドでイーブンパーかそれより多いスコアを出したのはわずか3ラウンドのみである。

コース

コース設計家のカール・リッテンが手掛けたエミレーツGCのマジリスコース(パー72、7,328ヤード)は、世界最高峰のゴルファーたちにとっての挑戦的なレイアウトとして世界にその名をとどろかせている。

オリジナルの18ホールはドバイ市街地の際にある砂丘を囲むようにして造成されており、この地域固有の動植物が、美しく手入れの行き届いたフェアウェイと7つの淡水と塩水の湖に彩りを添えている。

中東地域では芝を使用した初のコースである“マジリス”は、アラビア語で「出会う場所」を意味する。8番ホールと9番ホールの間に鎮座するマジリスビルディング自体が、コースを特徴づける突出した存在となっており、1988年以来、ドバイのランドマークの一つにもなっている。

トリビア

・1989年に始まった「オメガドバイデザートクラシック」では、これまで9人のメジャー王者が大会を制覇している。セベ・バレステロス(1992)、アーニー・エルス(1994、 02、 05)、フレッド・カプルス(1995)、ホセ・マリア・オラサバル(1998)、マーク・オメーラ(04)、タイガー・ウッズ(06、08)、ヘンリック・ステンソン(07)、ロリー・マキロイ(09、15)、そしてダニー・ウィレット(16)がその9人であり、この9人のメジャー優勝回数を合算すると34勝になる。

ダニー・ウィレットがタイトル防衛に成功すると、イングランド人選手による同一大会の2連覇はルーク・ドナルド(11年と12年の「BMW PGA選手権」)以来のこととなる。

・11年に大会を制覇したアルバロ・キロスは、同大会中に11番ホールでホールインワンを達成した。ヨーロピアンツアー史上、最終日にホールインワンを達成してその大会を勝利したのは、彼を含め3人のみである。他には、トンチャイ・ジェイディー(04年の「マレーシアオープン」)とミゲル・アンヘル・ヒメネス(08年の「BMW PGA選手権」)がこれを達成している。

・11年大会では4つのホールインワンが別々の日に生まれているが、ヨーロピアンツアーで同様の珍事が起こったのは、これ以外では1991年の「富士通地中海オープン」のみである。

・1989年の第1回大会以来、これまで22人の選手が大会を制しており、その選手たちの出身国は12カ国となっている。

ヘンリック・ステンソンが大会2勝目を挙げると、中東におけるヨーロピアンツアーの勝利数で彼はトップの座につくことになる。16年の「全英オープン」王者は、06年に「コマーシャルバンクカタールマスターズ」、07年に「オメガドバイデザートクラシック」、そして13年と14年に「DPワールドツアー選手権」を制している。

・ステンソンはこれまで中東で50大会に出場し、優勝4回、そしてトップ10を20回記録している。

タイガー・ウッズは15年の「全米プロゴルフ選手権」以来となるヨーロピアンツアー出場を果たす。メジャー14勝のウッズにとって、ヨーロピアンツアーのレギュラーイベントの出場は、14年の「オメガドバイデザートクラシック」以来となる。

・06年と08年の大会王者であるウッズは、14年以来となる8回目の「オメガドバイデザートクラシック」出場を果たすことになる。ウッズのトップ5入りは過去7回の出場で5回。彼はこれまでこの大会で28ラウンドして通算92アンダーのスコアを残しており、平均ストロークは68.71となっている。その28ラウンドでイーブンパーかそれより多いスコアを出したのはわずか3ラウンドのみである。

2017年 オメガドバイデザートクラシック