インドで欧州のスター軍団がアジアの精鋭たちと対戦
ヨーロピアンツアーでこれまで8度賞金王に輝いているコリン・モンゴメリーを中心とする欧州ツアーの優勝経験者たちが、今週行われるアバンサマスターズで注目を集める戦いを繰り広げる。156名の選手が今回、ここ素晴らしいインドでの大会に出場するのだが、そのうち50名の選手はヨーロピアンツアーでの優勝経験がある。
ここに名を連ねる選手たちが、日曜日の夜にアバンサマスターズの優勝カップを頭上に掲げるために、アジアンツアーからの参加選手やインドのプロゴルフツアーから参加する選手達としのぎを削ることになる。少なくとも38名の選手がアジアンツアーで優勝経験があり、うち4名は賞金王に輝いている。彼らは2つの大陸にまたがって行われる興味深い大会、アバンサマスターズに向けての準備が整っている。
ヨーロピアンツアーの歴史で、イギリス人として史上最多の優勝回数を誇るモンゴメリーは、ジャイピーグリーンズGCでの大会に初参戦となる。そして、かつてのヨーロッパにおけるライダーカップのスターであるスウェーデンのニクラス・ファス、スペインのイグナシオ・ガリード、イングランドのデビッド・ハウエル、イタリアのエドアルド・モリナリ、フランス人のトーマス・レベ、そしてウェールズのフィリップ・プライスと共に、ニューデリー近くのノイダでの大会にも参加を予定している。
アジア勢の先頭をきって今大会に臨むのは、タイのトンチャイ・ジェイディ、インド人コンビのジョティ・ランダワとジーブ・ミルカ・シン、そして中国のリャン・ウェンチョン。この選手たちは全員、アジアンツアーで賞金王に輝いた経験がある。欧州ツアー参戦5戦目となる昨年のISPSハンダ・ウェールズオープンで優勝したジェイディは、好スタートとなった今シーズンをエンジョイしている。今季3戦目のボルボゴルフチャンピオンズでは3位、アブダビHSBCゴルフ選手権とコマーシャルバンク・カタールマスターズでは9位タイに入っている。
昨年の7月、モリナリ兄弟の弟であるフランチェスコを撃破してアバディーンアセットマネジメント・スコットランドオープンで優勝したシンは、ヨーロピアンツアーでの5勝目を狙ってインド勢の挑戦を引っ張っていくだろう。2006年と2008年にアジア王者となっている彼は、シブ・カプールと共に今大会に参加しているのだが、先月行われた欧州チャレンジツアーのグジャラート・ケンズビルオープンでの優勝後、2度目の本拠地での参戦となる。
カプールは、1シーズンでヨーロピアンツアーとチャレンジツアーの両方で優勝を遂げる7人目の選手になろうとしている。カプールとシンは共に、地元出身であるS.S.P.チャウラシアの足跡を追っている。チャウラシアは、2011年のアバンサマスターズで、最終日に「67」のスコアを記録し、首位に立っていたロバート・コールズを逆転して1打差で優勝した。
それに先んじて、チャウラシアは2008年のEMAAR-MGFインディアンマスターズで、インド人として本拠地で初めて、ヨーロピアンツアーでの優勝を飾っている。これは本拠地以外での優勝者を含めても、アージュン・アトワルとジーブ・ミルカ・シンに次いで3人目。チャウラシアはアバンサマスターズ前回大会で、その12か月前にヨーロピアンツアー初優勝を飾った南アフリカ人のジェイブ・クルーガーを破って優勝。ドイツのマルセル・シームとスペインのジョージ・カンピーロとは2打差だった。
偶然にも、クルーガーとチャウラシアは2人とも身長が5フィート5インチ(約165センチメートル)と、ヨーロピアンツアーメンバーの中でも最も身長が低い選手である。しかし2人とも、それまで大会が開催されていたDLFゴルフ&カントリークラブで素晴らしいパフォーマンスを発揮し、優勝している。
賞金総額が180万ユーロである今大会は、グレッグ・ノーマンがデザインしたジャイピーグリーンズGCでの初めてのヨーロピアンツアーの大会となる。このコースは全長7347ヤードあり、インドの中でも最も距離の長いコースだ。このような長い距離は、アルバロ・キロスに有利なコースとなるだろう。彼はヨーロピアンツアーメンバーにおける長距離砲のひとりで、昨年末に行った手首の手術から復帰した選手である。ヨーロピアンツアーで6度優勝しているスペイン人のキロスは、昨年11月の中国で行われたWGC HSBC選手権以降、初の参戦となる。