1997/08/15全米プロゴルフ選手権

ジョン・デイリー、4アンダーで首位へ。丸山茂樹、惜しい 2アンダー4位発進!

リードを奪ったのはなんとジョン・デイリー。初めて脚光をあびたあの全米オープンをほうふつとさせるようなゴルフだった。ドライバーをほとんど使うことなく、手堅くグリーンを攻めての4アンダー。 こころなしか、細くなったように見える。「ダイエットしたんだ」と言う。酒もやめた、タバコもやめた。暴れん坊のデイリーではなく、優等生になってしまったのだという。このところダーティイメージが強かったデイリー。もし復活するとしたら、こんなに素晴らしい舞台はない。全米オープンで誕生し、全米プロで再生する? 前週のビュイックで2位と好調なフィニッシュだった尾崎直道だが、「このコースはラフが池に見えるよ」と言う。池? ウィ...
1997/06/16全米オープン

壮絶な大混戦を抜け出したのは南アのアーニー・エルス。加瀬は健闘の8オーバー28位に終わる。

久しぶりにまともな天気という気がする。青空がのぞき、昨日までの悪天候がうそのようだ。しかしグリーンやフェアウェイはたっぷり雨を吸い込んで柔らかくなり、ボールもよく止まるようになった。4番、5番アイアンあたりならグリーンで止まってくれる感じになっている。ただし、ラフはあいかわらずきつい。フェアウェイとラフの差は、いっそう極端になった。ラフに入ったら完全に1ストロークを覚悟しなくてはならない。 最終日、ピン位置は予想通り最難易度のポジションに切られた。たとえば18番のショートホール。左の池ギリギリにピンが立つ。どうしてもバーディが欲しい選手は危険を覚悟で狙うしかないし、安全策をとるなら右に逃げる。...
1997/06/14全米オープン

試合は雷雨で中断。加瀬秀樹は現在1オーバー。タイガーは追い込んで現時点で9位グループ

心配されていた雷雨がやはり襲来して第2ラウンドは約2時間半にわたって中断。遅くスタートした組は途中で日没となり、続きは土曜に繰り延べということになった。加瀬秀樹は9番終了で中止。この時点では踏みとどまって1オーバー。またジャンボは12番で9オーバーと変わらず。 加瀬にとってはこのサスペンドがよかったのか、悪かったのか。初日の貯金をズルズル減らし始めているだけに、ここで一休みすることでまた新しい気持ちでプレーできるようなら幸いというべきだろう。しかしいずれにしても、明日の土曜は忙しい。ほとんど練習もできずに続きのプレーを継続しなければならないのだから。 初日4オーバーと出遅れたタイガー・ウッズは...
1997/06/13全米オープン

加瀬大健闘2アンダー6位タイと好位置キープ。タイガーは4オーバー発進。首位はモンゴメリー!

予選では調子のでなかった加瀬秀樹が素晴らしいゴルフを見せて6位。6番でダブルボギーを叩いたものの、すぐ7番、8番のバーディで取り返すという好展開で、「がまんのゴルフで行こうと思った」作戦が成功。インに入ってからも15番、16番でバーディが来て、トータル2アンダーの68。意外といっては失礼だが、大健闘だ。 予選では好調だったはずのジャンボは大苦戦。ドライバーはまずまずだったが、肝心のアイアンが思ったところに行ってくれず、パットまでおかしくなってきた。フラストレーションのたまったラウンドだった。 コングレッショナルのラフは公式には5インチということになっているが、実際には8インチ、約20センチくら...
1997/06/11全米オープン

さぁ、明日からいよいよオープン本戦だ。熾烈な戦いが火蓋を切る

月曜火曜と調子を落としていた加瀬秀樹が、だんだん復活してきた。このところの転戦に疲れ切っていたらしい。まだ完全復調とまでは言えないが、本来の加瀬らしいプレーが今日は随所に見られた。ジャンボは相変わらず調子がよさそう。今年は期待できるかも知れない。 タイガー・ウッズは今日も1人でラウンド。10番から18番まで、午前中にハーフをプレーして切りあげた。この全米オープン、練習日はカメラのストロボ焚き放題。タイガーがティグラウンドに上がると、周囲をとりかこんだマニアたちが争ってストロボを光らせる。「まるでステージに立ってるみたいだ」とタイガーも苦笑。 型破りといえば、オープン史上初めてのことだが、キャデ...
1997/04/14マスターズ

タイガー・ウッズ、18アンダーでマスターズを制す。年間グランドスラムへ向けての旅立ち

帝王ニクラスの正統な後継者が誕生した! 初日はニック・ファルド、2日目はポール・エイジンガー、3日目はコリン・モンゴメリー。タイガーと回った選手は後遺症でみんな体調を(?)崩してしまう。 あの崩れないはずのファルドは翌日81を叩いて、あえなくオーガスタを去った。いや、グリーンジャケットをウッズに渡すために待機しなければならないはめに陥った。ガンを克服してカムバックし、米国人には好感をもたれているエージンガーは翌日77を叩いた。もちろん4日間で最悪のスコアだ。そしてモンゴメリーも最終日81。 「勝機? ハーフのスコアでよければ、オレにだってチャンスはあるよ」とコメントしていたコスタンチノ・ロッカ...
1997/04/13マスターズ

もう誰にも止められない!

タイガーづくしというか、とにかくタイガー、タイガーのマスターズになってしまった。 スコットランドのモントゴメリー、あるいはイタリアのロッカあたりがタイガーにプレッシャーを与えるはずだった。しかしプレッシャーどころか、逆に本人たちが自分の始末にアタフタしているラウンド内容では、気分よくつっ走るタイガー・ウッズを止められない。子供をたしなめる役のはずの大人がうろうろしているうちに、すばしっこい子供に逃げられたという印象だ。 3日目を終わって15アンダー。2位に9打差。ここまで差がつくともう優勝争いという観点からは面白くない展開だ。もうだれが勝つかではなく、タイガーがどんなゴルフを見せて優勝するかに...
1997/04/12マスターズ

次元が違う! こんな展開、これまでなかった

午前中晴れていたオーガスタも午後から曇り模様。夕刻(といってもまだ明るい)には今にも泣きそうな空になってきた。タイガー・ウッズの上がるころにはかすかな雨の気配になった。 「次元が違う」とあるプロが言っていた。「たとえば他の選手がロングアイアンを使うホールでウッズはウェッジ。オーガスタが難しいといわれる、その難しさの部分に関係のないゴルフができる。当然、グリーンを狙うための攻め方というか、ルートがまったく違ってくる。それだけの飛距離のアドバンテージを持つだけでも有利なのに、さらにウッズのパッティングは超一流だ。これではイーグルやバーディが次から次へと出て当然だと思う」 たとえば池がらみの11番。...
1997/04/11マスターズ

過酷なピン位置はタイガー対策?

オーガスタは冷えこんでいた。午前中はトレーナーを着込んでもまだ寒いほどだった。練習場で調整する選手たちはほとんどがウィンドブレーカーを羽織っていたし、ジャンボ尾崎でさえもスタートしてしばらくはベスト姿。午後になってからは暖かくなってきたが、午前スタートの選手と遅いスタートの選手では、かなり差がついたのではないだろうか。従来は遅いスタートはグリーンが荒れるので不利という説が強かったのだが。今年はトップグループに上がってきた選手はみんな遅いスタートの組だ。 ピンポジションが過酷だった。これまでなかった位置にフラッグが立っている。たとえばジャンボ尾崎。出だし1番で1メートルほどを外してボギーにして、...
1997/04/10マスターズ

タイガー人気沸騰。オーガスタは大混雑

ジョージア州オーガスタは月曜からずっと快晴。午前中は薄いセーターが必要だが、午後にもなるとシャツ一枚で汗ばむ。 日差しが強い。ノーキャップで脳天を焼いているギャラリー(ここではパトロンと言うんだよね)はせいぜい1割くらいで、サンバイザーやストローハットがちらほら。あとはほとんどがクラシックなベースボールキャップだ。頭のてっぺんの丸いやつ。なんか気になってしまった。 やっぱりタイガー人気がすごい。今のタイガーは必ずしも絶好調という感じはしないし、1週間の休養がどう影響するか、いきなりのマスターズであのタイガーズ・ラン(虎走り)ができるかどうか。まさかプロ初出場で優勝はないだろうと頭の冷静な部分で...
1996/08/12全米プロゴルフ選手権

マーク・ブルックス、プレーオフを制す。中島は52位。東78位

毎日トップが入れ替わる激戦。前日リードのコクランは77と大きく後退し、ミケルソンもスコアを伸ばすことができなかった。 11アンダーで並んだマーク・ブルックスとケニー・ペリーによるプレーオフは、最初の18番ホールでペリーがショットを曲げて、あっさり決着。地味な実力選手が勝つ、という全米プロのジンクスは、今年も破られることはなかったようだ。 決勝に生き残った中島も追い上げがきかず、最終日75。東も73とひとつスコアを落とした。4人の主力選手が挑戦した全米プロだったが、世界のカベはオリンピック同様、やはり厚かった。...
1996/08/11全米プロゴルフ選手権

ミケルソン後退。コクランがリードを奪う。中島は30位タイ、東80位タイ

初のメジャー制覇も目前かと見られたフィル・ミケルソン。しかし全米プロは、ただのトーナメントではない。予選の2日間とはうってかわったプレー内容で、2オーバー72を叩き、4位に後退。 いっぽう65と追い込んでトップに立ったのは同じくレフティのラス・コクラン。1958年生まれの38歳。地味な中堅どころといった選手だが、こうしたメジャーでの華やかな優勝争いは、ひょっとして初めてではないだろうか。...
1996/08/10全米プロゴルフ選手権

トップはミケルソン。東、中島は決勝へ。

雷雨による中断というハプニングの後を受けた2日目、1アンダーペースだった尾崎将司は早朝のサスペンデットゲームの波に乗りきれず、第1ラウンドを3オーバとしてしまった。 続いての第2ラウンド、ジャンボは79。無残な予選落ちとなった。また弟の直道も2日目調子を取り戻せず、やはり予選カット。日本からの出場選手では東聡と中島常幸の2日が決勝に進んだ。 2日目を終わって首位を走るのはフィル・ミケルソン(67・67)。2位に3打差をつけての、一応は独走態勢だが、もちろんタフなバルハラGC、先はまだまだわからない。鳴り物入りでプロとなった大器ミケルソンにとっては、メジャー制覇の絶好のチャンスであることは確か。...
1996/08/09全米プロゴルフ選手権

雷雨で試合中断。尾崎直道は3オーバーで初日終了。

日本から尾崎兄弟、中島常幸、東の4人が挑戦している全米プロ。早いスタートだった尾崎直道は1番ホールをバーディ発進ながら8番でダブルボキーなど苦戦、初日を3オーバーの75で締めくくった。 試合は激しい雷雨のため長時間の中止を強いられ、結局全選手のホールアウトは不可能。途中終了の選手は2日目の朝から続きをプレーすることとなった。 ホールアウトした選手の中ではケニー・ペリーが6アンダー。、スチーブ・エルキントンが5アンダー。ニック・プライスが4アンダーなど。フィル・ミケルソンは12番6アンダー時点で中断している。 また東聡は1アンダー(16番)、ジャンボ尾崎も1アンダー(13番)。中島常幸は2オーバ...
2008/04/14マスターズ

T.イメルマンが悲願のメジャー制覇!タイガーは単独2位

ジョージア州アトランタ郊外のオーガスタナショナルゴルフクラブで開催されている、2008年のメジャー第1戦「マスターズ」。最終日はコース上空を駆け巡る風が、選手たちのゴルフを大いに妨げ、各選手苦戦を強いられる。通算11アンダー単独首位でスタートした南アフリカのトレバー・イメルマンもその一人となった。 2位に2打差のリードで最終日を迎えたイメルマンは、スタートの1番でティショットを曲げボギー。同じ最終組でラウンドするブラント・スネデカーは同じく1番でボギーを叩いたが、2番パー5でイーグルを奪い10アンダーでイメルマンに並んだ。 首位から6打差の5位からスタートしたタイガー・ウッズは、4番で短いパー...
2008/04/13マスターズ

タイガーチャージが始まった!T.イメルマンは一歩抜け出す!!

ジョージア州アトランタ郊外のオーガスタナショナルゴルフクラブで開催されている、2008年のメジャー第1戦「マスターズ」。予選2日間の晴天とは異なり、予報どおりの曇り空で迎えた3日目。昼ころから激しい雨が降り、45分間の中断となった。 最終組の1時間30分前にスタートしたタイガー・ウッズは、前日ボギーを叩いた2番パー5でバーディを奪い、前半を1アンダー「35」。後半に入ると、10番、13番、17番でもバーディを奪い、この日は4ストローク伸ばし通算5アンダーでホールアウト。 17番は2日目にベタピンにつけたが、この日はセカンドショットのバックスピンでカップをすり抜け手前15センチにぴたり。ショット...
2008/04/12マスターズ

T.イメルマンが単独首位!タイガー苦戦、日本勢は・・・

ジョージア州アトランタ郊外のオーガスタナショナルゴルフクラブで開催されている、2008年のメジャー第1戦「マスターズ」の2日目。この日も最高気温27度を越える暖かい中でのラウンドで、上位選手は好スコアが続出している。 単独首位に立ったのは、4アンダー首位タイからスタートしたトレバー・イメルマン(南アフリカ)。6番パー3で今大会初めてのボギーを叩いたが、5バーディを奪い通算8アンダーまでスコアを伸ばしている。上がり2ホールとなる17番、18番で8メートル程の長いバーディパットを決めて一歩抜け出した。 1打差の7アンダー単独2位はブラント・スネデカー。スネデカーも上がり2ホール連続バーディを奪いイ...
2008/04/11マスターズ

霧で1時間遅れた初日、タイガーは19位タイと静かなスタート

2008年のメジャー第1戦「マスターズ」が、ジョージア州アトランタ郊外のオーガスタナショナルゴルフクラブで開幕。選ばれし94名の名プレーヤーを前に、マスターズ恒例のオナラリースタートを行ったのは、過去マスターズで4勝を誇るアーノルド・パーマー。50年前に初めてグリーンジャケットに袖を通したときのような豪快なショットを放ったが、その先は真っ白な霧がコースを埋め尽くしていた。この霧のため、選手のスタート時間は予定よりも1時間遅れることになった。 年間グランドスラムを狙うタイガー・ウッズは、イーブンパーの19位タイ。これまでのタイガーは、初日に出遅れることが何度かあったが、今回は13番、14番の連続...
2008/03/23米国男子

3日目は日没サスペンデッド!タイガー暫定3位タイに後退

フロリダ州にあるドラール・ゴルフリゾート&スパで開催されている、2008年WGC(世界ゴルフ選手権)の第2戦「WGC CA選手権」の3日目。日没サスペンデッドとなる中、ジェフ・オギルビー(オーストラリア)が暫定首位をキープ。タイガー・ウッズは暫定3位タイに後退している。 3日目は悪天候で途中競技中止の後、日没サスペンデッドとなった。前日単独2位に浮上したタイガーは、11ホールを消化時点で1バーディ1ボギーのイーブンパー。通算スコアは11アンダーと変わらず、16ホール終了のビジェイ・シン(フィジー)、15ホール終了のティム・クラーク(南アフリカ)とともに、暫定3位タイにつけている。残りラウンドと...
2008/03/22米国男子

タイガー首位に肉薄! 日本勢も粘りを見せる!

フロリダ州にあるドラール・ゴルフリゾート&スパで開催されている、2008年WGC(世界ゴルフ選手権)の第2戦「WGC CA選手権」の2日目。タイガー・ウッズが2つのイーグルを決めるなどして単独2位に浮上。首位を走るジェフ・オギルビー(オーストラリア)に迫っている。 大本命に推されているタイガーが早くも本領を発揮した。4位タイからスタートしたタイガーは、インの前半、1イーグル、1バーディと、手堅くしっかりスコアを伸ばして折り返す。後半立ち上がりでこの日2つ目となるイーグルで勢いに乗ると、ラスト2ホールを連続バーディでフィニッシュ。ベストスコア「66」をマークし通算11アンダー、単独2位に浮上し、...