2007/03/31GDOEYE

大山志保、夢への第一歩

「テレビで見て、早くあの舞台に立ちたいと思っていました」。大山志保が夢見ていたのは、「クラフトナビスコチャンピオンシップ」の最終ホール、18番グリーンへと続く道。大勢のギャラリーで埋め尽くされた観客席の前を通り、小さな橋を渡ってアイランドグリーンへと続くあの道だ。 陽気でポジティブなアメリカのギャラリー達は、良いプレーを見せる選手には温かい声援を送る。この日、ベストスコアとなる「67」を出して首位タイに浮上したポーラ・クリーマーが颯爽とこの道を通ったときには、スタンドのギャラリーはスタンディングオベーションと歓声でポーラを迎えた。 だが、大山も負けてはいない。プロアマで一緒に回った人たちを中心...
2007/02/23GDOEYE

素直に悔しさを表現し常に高い目標を追う上田桃子

フィールズオープン初日、最終9番でティショットを左に曲げた上田桃子は、つま先上がりの難しいライからグリーン手前まで運ぶと、アプローチを1.5mに寄せた。入れればパーセーブ。しかし、ジャストタッチのそのパットは、カップ手前で失速するように左に切れた。瞬間、持っていたパターを上に振り上げ、自分の頭にぶつけるような仕草を見せた上田。そして、打ち切れなかったことを悔やむように、右手でパンと自分の尻を叩いた。 トータル2オーバーの74位タイ。ホールアウト後、記者達に囲まれたが、「長かったです・・・」と一言発してから、しばらくは次の言葉が出てこなかった。 少しして、とつとつと話し出した。ショットは良かった...
2007/02/22GDOEYE

日本男子ツアーの救世主?タッド・フジカワの来日間近

先日、手首に怪我をしたミッシェル・ウィに代わって、今ハワイで一番注目のゴルファーと言えば、ご存知高校生アマのタッド・フジカワだ。身長155cmと小柄ながら、柔道で鍛えた強靭な体を使ってのフルショットは優に300ヤードを超える。実際、この日行われたフィールズオープンのプロアマでも、340ヤード近いショットを放って周囲の度肝を抜いていた。 しかも、そのショットが正確で曲がらない。その上、風の強いハワイで育ったタッドは、低い球や高い球など、状況によって複数の球の打ち分が出来る。「パールオープンで優勝して、ソニーオープンでも活躍したけど、やっぱそれだけの実力があるよ」。この日、プロアマを一緒にラウンド...
2007/02/21GDOEYE

フィールズオープンに向けて

今週木曜日から始まる2007年のLPGA第2戦「フィールズ・オープンin Hawaii」を前に、各選手が会場のコオリナGC(ハワイ州)で練習ラウンドを行った。この日は前日に引き続いて強い風が吹きつけたが、選手達は本番を想定しての風対策に余念がなかった。 大山志保、宮里藍らは朝から18ホールを消化。「風は好きなので」という大山は、ドライバーを数本持ち込んでテストをしていたが、それ以外は順調そうだ。今年はアメリカ進出の足がかりを作りたいだけに、この試合でもある程度の結果は残しておきたいところだろう。 一方、先週パットの不調から予選落ちを喫した宮里は、今週に入ってもパット練習に多くの時間を費やしてい...
2007/03/08GDOEYE

諸見里しのぶの試練

先週行われた地元沖縄での開幕戦は、体調不良もたたって予選落ちを喫してしまった諸見里しのぶ。そんな彼女にとっては、泣きっ面に蜂ともいえるような記事が今週発売の週刊誌に掲載された。 内容は、諸見里と江連コーチの関係について書かれたもので、その関係が選手とコーチという枠を越えているのではないかと、その記事は指摘している。 その内容や信憑性について、ここでとやかくいうつもりはないが、関係者によると、この日のプロアマラウンド中にその記事の存在を知った諸見里は、目に涙を浮かべていたという。 プロアマ終了後、クラブハウスや練習場では、普通に振舞っていた諸見里だが、その心中は揺れに揺れていたことだろう。 「体...
2007/03/04GDOEYE

悔しい・・・けど、今の自分に自信がついた!辻村明須香

国内女子ツアー開幕戦「ダイキンオーキッドレディストーナメント」最終日。注目の宮里藍は中盤優勝争いに名を連ねたが、最終的には4位タイに終わった。宮里のホールアウト後に会場の視線を集めたのは、ビジュアル系女子プロゴルファーと言われる辻村明須香だった。 昨年行われたクオリファイで好成績を上げられなかった辻村は、今シーズン推薦による8試合にしか出場できない。そんな辻村が、最終日を首位と1打差の3位タイでスタートすると、6番ホールを終えた時点で単独首位に立っていた。 「首位になったのはボードを見て確認しました。この時点では良い緊張感をもってプレーできました」。初日から好スタートをきった辻村は、2日目を終...
2007/03/03GDOEYE

20年の記念大会に予選を突破できて良かった!森口祐子

国内女子ツアー開幕戦「ダイキンオーキッドレディストーナメント」は、今年20回の記念大会として開催されている。その第1回大会にも出場しているベテランの森口祐子が、通算イーブンパーの24位タイで決勝ラウンドへ進出を決めた。 今回森口のキャディを務めているのは、長男の関口建夫(せきぐちたけお)くん(22歳)だ。建夫くんは現在大学の歯学部4年生。高校まで陸上部に所属していたため、ゴルフを始めて5年しか経っていないが、ハンディキャップは「1」という腕前。あくまでも趣味としてゴルフを楽しんでいるため、プロゴルファーになる気はまったくないと言う。 森口親子のラウンドを見ているといつも何かを話している。その内...
2007/11/25GDOEYE

古閑を気付かせた師匠の言葉

高校生の頃、清元登子の下に弟子入りした古閑美保。当時は不動裕理も同じ清元門下生として練習しており、初めてその練習する姿を見た古閑は、「休憩もしないし、水も飲まないし、トイレにも行かない。ボールをティアップして打つまでの動きが毎回変わらなくて、まるでマシンが打っているみたいだった」と回想する。 「リコーカップ」の最終日、その不動に対し5打差を逆転してメジャー初優勝を挙げる。最終日はノーボギーの「67」。古閑は、まるでマシンのように隙のないゴルフを見せた。 「自分で考えてやってみたい」と、今年は師匠である清元氏から離れる決断をした。夏場までは結果を残せず苦しんだが、その信念は曲げなかった。大会3日...
2007/11/24GDOEYE

桃子、不動の壁は高かったが…

初めて一緒に回ったのは、2006年の「ライフカードレディス」。プロになって初めての地元・熊本での大会で、初日いきなり首位タイに立った上田桃子は、2日目に不動裕理と同組となる。上田にとっての不動は、言わずと知れた地元の大先輩。しかし、上田が周囲から聞いたのは、「不動が『誰?』って言ってるよ」という言葉だった。 「あー、知られてないんだぁ」。ちょっとがっかりした上田。あれから1年半が経ち、賞金女王を獲って一躍スターダムに上り詰めた上田が、最終戦のメジャーの舞台で再び不動と最終組を回った。 結果的には、2バーディ3ボギーとスコアを落とした上田に対し、不動は3日続けてのノーボギーで格の違いを見せ付ける...
2007/11/23GDOEYE

古閑と佐伯、仲良しコンビで上位浮上!

「LPGAツアーチャンピオンシップリコーカップ」2日目、共に2オーバーから同組でスタートした古閑美保と佐伯三貴の二人が、そろってこの日ベストの「68」を出し、通算2アンダーの3位タイへと浮上した。 実はこの2人、それぞれのブログを見るとすぐに分かるが、ツアー期間中も一緒に食事をするなど、普段からとても仲が良い。佐伯は、「今日は仲良しの古閑さんとだったので、2人で高めあって良いプレーが出来ました」と喜んだ。 古閑にとっては、不動、上田の同郷勢の活躍に刺激を受けないわけはない。宮崎は熊本から車で2、3時間と地理的にも近く、決勝の日曜日には古閑の応援団も大挙して駆けつける予定だという。 トップの不動...
2007/11/21GDOEYE

2007年佐伯三貴の集大成!思い切り行きます!!

国内女子ツアーの最終戦「LPGAツアーチャンピオンシップリコーカップ」が22日(木)に開幕するが、前日のプロアマに出場した佐伯三貴は、コーチの坂詰和久氏とスイングのチェックをしながらラウンドを行った。 「この大会にでられることが嬉しい」と言う佐伯は「今週は2007年佐伯三貴の集大成です。刻んだりしないで思い切って攻めていきます!」と声高らかに宣言した。今週の最終戦が終わると、次週には福岡県で「日韓女子プロゴルフ対抗戦」が開催される。 現在賞金ランキング10位の佐伯は、当然そのメンバーに入っているが「あー、あれはお祭りですよ。チーム戦ですし、楽しみたいと思っています」。その言葉の裏には、今週は気...
2007/11/19GDOEYE

目標は谷口徹!まだまだ上を目指す上田桃子

今年、初優勝から一気に賞金女王まで上り詰めた上田桃子。その強さの秘密は、誰もが指摘する気持ちの強さに尽きるだろう。「昔から気持ちでプレーする選手だった」とは、同郷の有村智恵らが証言する。 気持ちの強さと言うと漠然としているが、その本質は的確な目標設定と、自分を信じる勇気だと感じる。宮里藍も、今の自分が少し背伸びすれば届くような絶妙な目標設定をする選手だが、上田の場合その背伸びの幅がもう少し大きくて、すっごく頑張れば達成できる目標を設定し、それに向かって自分を追い込むようなところがある。 賞金女王にリーチの掛かった今大会、「今週で決めたい!来週の最終戦は色んな事を考えず、勝ち負けにこだわりたい」...
2007/11/17GDOEYE

ファイナルQTへと回るベテラン選手達

「エリエールレディス」2日目を終え、44位タイまでの51名が決勝ラウンドへ駒を進めた。その一方で、この最後の試合に逆転シードの望みをかけていたが、予選落ちによって夢破れた選手もいる。 高又順(43)は1995年から13年間キープしていたシード権を失うことが確定した。「さびしいです」という高は、昨年から体調も悪く、思うように体が動かず飛距離も相当落ちたという。今シーズン、ここまでの獲得賞金はゼロ。「グリーンを捉えても必然的に長いパットが残るから、全てがプレッシャーになってゴルフが楽しくなかったです。本当に辛い1年だった」と振り返った。 同じく、2000年から8年間シードをキープし続けた藤井かすみ...
2007/11/16GDOEYE

プレーも大人になった!?4位タイ発進の笠りつ子

ツアー最終戦は上位選手しか出場できない為、フルフィールドでの試合は今週の「エリエールレディス」が今季最後となる。この試合でシード圏内の賞金ランキング50位以内(永久シードを除くので、実際は51位以内)に入れなかった選手は、来シーズンの出場権を得るために、QT(クオリファイングトーナメント)に回らないといけない。 そのQTの第3次は翌週の火曜日に始まる。その影響もあるのか、今週は直前に8名の選手が大会出場を回避した。代わってウェイティングから本戦出場を果たした笠りつ子は、ウェイティング順位6番目。「迷いましたが、周りの誰も帰った方が良いって言わなかったし、ここに居た方が良いんだな」と思ったそうだ...
2007/11/09GDOEYE

秋本番!ウェアも多様化が必須

「伊藤園レディス」初日、最も多くのギャラリーを引き連れた上田桃子、古閑美保、有村智恵の熊本県出身トリオ。ラウンド中は当然のように熊本弁が飛び交い、3人は笑っているのに、キャディやギャラリーは何を言っているのか分からずキョトンとする場面も見られた。 この3人の最年少は現在20歳の有村。「今日はほんとに楽しいラウンドでした!熊本県人3人のペアリングは始めてですね。みんな中学校のころから知っているし、普段もよく話しをさせてもらっていますので、リラックスして1日が終わっちゃいました」。スコアはいまひとつ伸び悩んだが、ラウンド後も笑顔を絶やさぬ有村だった。 ラウンド中気になったのが3人のウェアだった。3...
2007/11/05GDOEYE

「今の藍ちゃんがお手本!」米ツアー初制覇の上田桃子

2位のマリア・ヨースを1打リードして迎えた最終18番。素振りをし、最後のティショットのアドレスに入った上田桃子は、ギャラリーからの物音で仕切り直しを余儀なくされる。しかし、ティを挿し直し、再び同じルーティンでこのショットに挑んだ上田は、きっちりとフェアウェイセンターをキープする。 「人を見ないで、目の前の1打1打を丁寧に」。初日終了後、「ショートパットを教えてください!」と岡本綾子に歩み寄り、教えを受けた。富士通レディスでは80cmのウィニングパットを外した上田だが、今週はどんなに短いパットでも、両足を揃えてフェースをあわせ、そしてスタンスを取るというルーティンを崩さなかった。 先週は8週間ぶ...
2007/11/03GDOEYE

履いているのは魔法の靴?優勝争いに絡む中田美枝

「ミズノクラシック」2日目を終えて、ローラ・デービースと上田桃子の首位2人に遅れること僅かに1打。3位タイで優勝争いに加わっているのは、今年まだ未勝利の中田美枝だ。昨年は「カトキチクイーンズ」で初優勝を挙げると、勢いにのって2勝目も達成。賞金ランキングでは自己最高の9位に入る躍進の年となった。 2007年シーズンは3勝目を目標に臨んだが、ここまでは2位タイが2回と勝ちきれず、ここ3試合は38位タイ、棄権、予選落ちと成績は振るわなかった。だが今週は初日5位、2日目も3位タイと順調なラウンドを続けている。その好調の原因を聞いてみると、思いがけない答えが返ってきた。 「実は、今週から靴を替えたんです...
2007/11/11GDOEYE

瀬戸際の選手が奮起!シード権争いは残り1試合

国内女子ツアーは今週の「伊藤園レディス」を含め、残り3試合。だが、最終戦はランキング上位の25名と当年度の優勝者しか出場資格が無い為、賞金ランキング下位の選手にとっての残りは、今週と来週の2試合だけだ。 当然、賞金ランキング50位以内に与えられる翌年のシード権争いは激しさを増している。今週上位に顔を出した選手を見ても、優勝:北田瑠衣(先週までのランキング=56位)、8位タイ:肥後かおり(52位)・佐藤靖子(54位)、15位タイ:佐々木慶子(57位)といった具合で、各選手の気合の入りようが伝わってくるだろう。 写真は1992年に賞金ランキング32位に入って翌年のシード権を獲得し、以来15年間シー...
2007/09/29GDOEYE

推定飛距離100ヤード、超短尺ドライバーの使い道

一見、子供のおもちゃのようなクラブを構えている佐伯三貴。ホールアウト後の練習場で、このドライバーを使ってティアップした球をまじめに打ち込んでいた。 このクラブは、今大会が始まる前にコーチの坂詰氏が調達して来たもの。「三貴が部屋に帰っても、大好きなゴルフのことを考えられるように」という親心(?)で作ったそうだが、佐伯本人も結構気に入っている様子だ。「部屋で鏡を見て素振りしながら、『おっ、いいところに上がってるな』とか、やってますよ」と教えてくれた。 もちろん、ちゃんとした実用性もある。このクラブで打つには、体を大きく使って振らないといけないので、スタート前やホールアウト後のストレッチには効果的だ...
2007/09/29GDOEYE

プロの舞台で活躍する難しさ

プロのトーナメントで活躍したい!そんな希望と憧れを持つ人は多いだろうが、その道は狭く険しい。現在の国内女子ツアーに出場するのに最低必要な条件は、プロテスト合格、もしくはTPD登録をしたプロ選手、それに主催者推薦などを経たアマチュア選手に限られる。ただし、今週開催されている日本女子オープンは門戸が広く、予選会を勝ち抜けばこれら以外の選手でも本戦への出場が可能だ。 今年、京都学園を卒業した櫻井有希(18)も、この予選会で上位に入って出場権を獲得した一人。06年、07年とナショナルチームに選出され、06年の世界ジュニアでは3位タイの実績を持つ彼女だが、今年のプロテストは合格には2打及ばず、QTも最終...