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【WORLD】フォールシリーズは魅力いっぱいの締めくくり

2011/11/08 10:14

Golf World(2011年10月24日号)GW voices texted by Tim Rosaforte

フェデックスカップ終了後の(フォールシリーズ)4大会はシーズンの締めくくりとして単なる付け足し以上のイベントになっている。

ライダーカップ主将のデービス・ラブIIIは、街のパドル&パット ショップのオーナー、セントシモンズ・アイランドの非公式市長、そしてゴールデン諸島の顔に加えて、ジョージア州の南東の海岸で行われるトーナメント(マックグラッドリークラシック)のホストという役目を担った。

ラブIIIの家の裏庭のテント下、そしてプランテーションスタイルの家で、ツアープロと影の実力者たちが集まりバーベキューを楽しむ。それは火曜夜のプロアマくじ引きパーティ、ラブIIIの妻ロビン主催のランチ、そして木曜に開催されたラブIIIがツアープロ達を招いたディナーでも同じ。フォールシリーズで一番のイベントを開催したいというラブIIIのゴールを達成させるため、それらは盛大に開かれたのだ。

また、PGAツアーのコミッショナー、ティム・フィンチェムがポンテ・べドラ・ビーチから北に向かうことが注目されずに終わることもなかった。ラブIIIが指摘したように、2011年のフェデックスカップの7大会よりもフィールドが厚かったわけではない。しかしラブIIIはこう話した。「マックグラッドリーをフォールシリーズで一番にしたいと話したよ。ラスベガスの大会はフォールシリーズには欠かせないトーナメントだし、マックグラッドリーもそうありたい」。

シリーズのライバルは既に充実している。出場プロはジャスティン・ティンバーレイク・シュライナーズホスピタル for チルドレンが開催されるラスベガスのナイトライフが気に入っているし、チルドレンズ ミラクル ネットワーク クラシックが行われるディズニーワールドも大好きだ。そして、電力界の大物ジョン・フライは、5年目のフライズ・ドットコム・オープンにタイガー・ウッズを出場させることに成功。アーニー・エルス、ポール・ケイシー、ルイ・ウーストハイゼンらもプレーするのだ。さらに、チルドレンズ ミラクル ネットワーク クラシックは、ウェブ・シンプソンルーク・ドナルドが賞金王とプレーヤー・オブ・ザ・イヤーを争うことで注目されていた。

そこで、ラブIIIはマックグラッドリーに独自性を持たせる為、トム・ファジオにコースを再デザインさせ、チケットを低価格に、そして水曜日の夜に4000人を以上を集めたダリウス・ラッカーのコンサートチケットを配布した。ラブIIIはラッカーが『パープル・レイン』をアンコールで演奏するころには、翌日の早朝スタートの為に既にベッドの中にいたが、妻のロビンが帰宅した時にはその全てを聞いたという。

「トーナメントは、この街ではとても大切。ある意味、セントシモンズ・アイランドで起きた一番大きな出来事なのかもしれない」とラブIII。

しかし、ザ・インターナショナルの創始者ジャック・ビッカーズが初めて優勝賞金を100万ドルにしたと、ラブIIIが何時も話していたことは特別なことだったが、そんな大会が当たり前となった今では、もはや特別なことではない。トーナメントはいつでも進化し、改善され続けなければならないのだ。さもないと、プロたちがスケジュールを決める時点で、選手達への影響力を失ってしまうからだ。

マックグラッドリークラシックが参考にすべきモデルがあるとすれば、それはヒルトンヘッドの大会となるだろう。地方イベントとして大きく、歴史もあり、独自のキャッチもある。「僕たちは、このトーナメントを『街のトーナメント』にしたい」とラブIII。「率直に言って、TPCのようなトーナメントにはしたくない。シーアイランドの大会にしたいんだ。もしフォールシリーズのイベントにしろというのなら、受け入れるよ」。

フォールシリーズはトッププロ抜きで開催されるという評判がある。しかし、シード権をキープするためにプレーするというだけでなく、賞金ランクを上げるためだったり、例えばケイシーやウーストハイゼンのようなインターナショナルのプロのケースだと、シード権を確保するのに必要な試合数を満たすためにも活用されている。ラブIIIは自分が家にいる間に、楽しみながらお金を稼ぐ選手を見るのは好きではい。それがスポンサー契約をマックグラッドリーと結ぶ要因となった。ラブIIIは「プレーをするのにはいろいろな理由がある。トッププレーヤーが何を言おうが、結局、世界中をプレーして回っている。ゴルファーはゴルフをするものなんだ」。

フライズ・ドットコム・オープンがいい手本となった。ウッズが15000人のギャラリーを引き連れラウンドした後に、ツアー未勝のブライス・モルダーとブライニー・ベアードが6ホールのプレーオフをプレー。タイガーの参戦にも関わらず、2人の死闘はフォールシリーズを語る素晴らしい例となったのだ。この大会についてラブIIIは「素晴らしいコースでの最高のフィニッシュだった。テレビ的にも良かったはずだ。周りがなんと言おうが、素晴らしいトーナメントだったね」。

そして、マックグラッドリーではシンプソンとリッキー・ファウラーの出場が大きかった。さらにシンプソンとベン・クレインのプレーオフというおまけつき。メジャー覇者のウーストハイゼン、トレバー・イメルマンアンヘル・カブレラも上位に入った。

フォールシリーズの強みを作り出したとはいえ、ラブIIIはもっとこれらの大会が強い影響力を持っても良いと思っている。マスターズへの招待がある訳ではないが、ラブIIIはザ・ツアー選手権後の4大会は、将来的にフェデックスカップポイントが獲得出来るトーナメントになるか、シーズンを伸ばす事になると信じているのだ。

そしてラブIIIは「秋も良いが、4月や5月もこのあたりは良いシーズンになる。空きがあるなら、春の大会にしたいと思っているよ。問題はコストが今の倍かかることだけど」と話した。

ティンバーレイクがラスべガスでの開催を望み、ジョン・フライが北カルフォルニアでの実施を希望すれば、モルダーとベアードのプレーオフによるドラマとリラックスした雰囲気が重なるなんてことはなくなってしまうかもしれない。しかし「フォールシリーズは発展している」とラブ。「このまま成長を続ければ、他の大会と同等に考えなければいけないだろう」。

ラブIIIの役割は多かっただけに、自身の大会で予選落ちしたのは仕方のないところ。土曜日のラブIIIは、沿岸警備署でゴルフコースを取り囲む7マイルのパドルボート競技の公式スターターを務めると、日曜日には大会の優勝トロフィーのプレゼンターとなっていた。

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