速度アップ&スピン減少目指して トーマスがドライバーとシャフトを変更
ジャスティン・トーマスは今季、これまでのところ、13大会に出場し、すでに6度のトップ10入りを果たしており、これには2位3回と4月の「RBCヘリテージ」優勝が含まれる。
しかし、「全米プロ」での予選落ちと、「メモリアルトーナメント」での31位という結果を受け、続く1週間をオフにあてた。その時間を使用して改善の余地のある分野に取り組んだ。ドライバーである。
2025年現在、ストロークゲインド:トータルで4位、ストロークゲインド:アプローチ・ザ・グリーンで8位、ストロークゲインド:パッティングで15位につけているが、ストロークゲインド:オフ・ザ・ティは94位、フェアウェイキープは121位としている。今週のオークモントは、ラフが長くて厚いレイアウトとなっており、ドライバーをしっかりと調整して、ティショットで飛距離を出しつつ真っすぐ飛ばすことが最重要となる。
そこで、タイトリストのフィッティングのエキスパートである、JJ・ヴァンウェゼンベック氏の出番となる。
トーマスのドライバーのセットアップ向上に着手すべく、ヴァンウェゼンベック氏はトーマスのコーチであるマット・キレン氏に何種類かのドライバーとシャフトのコンビネーションを送った。その上で、キレン氏とトーマスは、先週、ナッシュビルにあるトローバドーG&FCの練習レンジでともに練習に取り組み、その間、ビデオ通話でセッションに参加したヴァンウェゼンベック氏が、テスト中のトラックマンの数値や弾道について、監修を行った。
それまで使用していたロフト角10度でシュアフィットホーゼルがD2にセット(ロフト角-0.75度でライ角は1.5度アップライト)されたタイトリストGT2ドライバーでは、トーマスのスピン量は2800rpmほどまで上がってしまっていた。夏にかけてトーマスのスイングスピードが上がるなか、彼のスピン量も同時に上がっていたのだ。トーマスは弾道をよりフラットにしつつ、スピン量を減らすことを目指していた。
そこで、GT2とGT3両方のドライバーヘッドと、様々なシャフトのコンビネーションを試した結果、彼らは新ドライバーの組み合わせにたどり着いた。トーマスは「全米オープン」にて、新しい藤倉コンポジット ベンタスブラック ベロコア+ 6Xシャフトが装着され、ロフト角9度でD4(ロフト角+0.75度でスタンダードなライ角)にセットされたタイトリストGT2ドライバーを使用する予定となっている。
このドライバーの成果は?…今週初め、2025年「全米オープン」の会場にて、ヴァンウェゼンベック氏はトーマスのボール初速は平均で約179マイルになったと述べているが、これは彼が現在PGAツアーでマークしている平均178.17マイルよりも速い。それにトーマスは好みの弾道も手に入れたのである。
ドライバーでスピードアップに加え、コントロールと快適さを手にした。初日は6オーバーと出遅れたが、ツアー17勝目へ2日目の巻き返しに期待がかかる。
(協力/ GolfWRX, PGATOUR.com)