2013年 WGC アクセンチュアマッチプレー選手権

アクセンチュアマッチプレー選手権初日 レビュー

2013/02/21 16:10

この日一番の“名勝負” R.ファウラーの行動

今日はほんの僅かなプレータイムとなったが、このコンディションの中でも、さすがプロと唸るような素晴らしいプレーがいくつかあった。

ジョン・センデンとの序盤戦、バンカーから脱出するのに3打もかけてしまったボー・バン・ペルトは6ホール連続でポイントを重ねた。そのうち2ホールでは、バーディを奪った。12ホールを終え5アップのリードを保っている。

マット・クーチャー藤田寛之との対戦で14ホールをプレー、現在3アップだ。昨年覇者のハンター・メイハンは、マッテオ・マナッセロとの対戦で9ホールを終えて4アップとしている。

「寒くなるのはみんな分かっていたから、何かしらの寒さ対策は立てておくべきだと思うよ」とメイハン。「だけど、雪が降るほど寒くなるとは思っていなかったなぁ。それにこんなに積もるとはね。みぞれが降ったり、寒かったりするなかで、パットを打ったりショットを打ったりは、とてもじゃないけど無理だよ」。

そしてこの日は、プレーが終了してから、最も素晴らしい戦いが見られたのだ。

ファウラーは今日の(消化不良気味の)試合を終え、駐車場で雪合戦をしていた。キャディーと一緒にプロゴルファーの雪合戦。なかなか粋な光景と思いませんか? もっとも、他のほとんどの選手は室内にいたのだが。

楽観的な気分になりたかったのか、カール・ペターソン(スウェーデン)も飛び入り参加した。とても寒かっただろうに、彼は「太っていて良かったと思うのは、こういう時だね」と笑い飛ばした。

今日のような天候不順のイライラを救うのは、いつだって仲間の存在だ。「いつも雨の遅延のとき(または雪の遅延)は、みんな座ってデザートをほおばっているんだ」とデイは言っている。「クラブハウスには美味しそうなチョコレートが束になって積まれているんだ」。

トップ4シードの選手の中で、イライラしている様子のアスリートはひとりもいなかった。1996年の全米アマチュアで、3回戦でタイガー・ウッズと対戦経験のあるチャールズ・ハウエルIIIは、到着後に練習グリーンで4回パット練習をしただけで引き返した。あまりの寒さで、水曜日はその程度の練習で終わりに。

「アクセンチュアマッチプレー選手権」が、冬空の影響で中断されたのは、直近3年間のうちこれで2度目だ。2011年、ルーク・ドナルド(イングランド)とマーティン・カイマー(ドイツ)による決勝の朝も、軽く降った雪は、ティグラウンドとグリーン以外を覆っていた。決戦が始まる前に、雪はきれいに片づけられたが、今度はみぞれの影響でグリーンが白く染まってしまい、短い中断を挟んでしまった。そう、こんなこともあったのだ。

また2005年も、第1ラウンドが1日で終わらなかったのだが、その時はラコスタのすべてのホールが水の中に沈んでしまうほどの大雨に襲われ、スタートすらできなかった年だ。

PGAツアーの運営サイドは、雪がやんだ後ですら、時間を無駄にすることなく選手たちをホテルへ戻すのに注力した。水曜の遅くには更に雪が積もる予想も出ており、木曜の朝にはさらに冷え込むことが予想されている。しかし、週末に向かって天候は回復に向かうようだ。

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