練習ラウンドの前にミケルソンのキャディ、ボーンと笑顔で話すT.ウッズ

今季の海外メジャー第2戦「全米オープン」は13日（木）、ペンシルベニア州のメリオンGCで開幕する。タイガー・ウッズは11日（火）、当地で公式会見に出席。メジャー通算15勝目を強く意識した。

4月の「マスターズ」では2日目のルールトラブルを引き金に、終盤の猛チャージを見せられずに4位フィニッシュ。それでも気持ちはすぐに次へと切り替えられ「どの大会でも勝つことだけを考えている。それだけだ。それが楽しくてやってきた」と力を込める。悪天候によるグリーンのスピードの遅さ、イレギュラーなスケジュールも懸念される中「いろんなことがあるのがゴルフ。すべての要素が試合の一部。それぞれに対応なくてはいけない」と、つとめて冷静な姿勢は変わらなかった。

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また、今週は5月に自身に対する差別的な発言をしたセルヒオ・ガルシア（スペイン）と騒動の後、初対面。月曜日の練習場で握手を交わしたが、報道陣の質問に対しては「話し込んじゃいないよ。あいさつしただけ。もう終わったことだろう。今はただ、全米オープンがあと2日で開幕するということのみだ」と意に介さず、試合への集中モードを高めた。

今大会を征すれば、2000、02、08年以来となる4度目の全米オープン制覇。ベン・ホーガン、ジャック・ニクラスに並び大会史上最多タイとなる。「そうなれば素晴らしいことだ。でもまだ長い道のりがある。スタートすらしていない。ただ今週勝った選手は誰もが歴史の一部分になる。USオープン、USGAの大会はそういうものだからね」

世界ランク1位に復帰、今季既に4勝、キャリア通算300試合で78勝という圧倒的な強さを見せつけても、次のメジャータイトルを獲らない限り「完全復活」とは見なされない。タイガーは今週もまた同じ視線を浴びながらトーナメントを戦う。（ペンシルベニア州アードモア／桂川洋一）