目安は“2位以内” 23歳の久常涼が挑む最終戦への狭き門「全力を尽くしたい」
◇米国男子プレーオフ第2戦◇BMW選手権 事前(19日)◇ベルリーブCC (ミズーリ州)◇7448yd(パー70)
世界最高峰のPGAツアー、そのトップ50が集う舞台は実に過酷だ。参戦3年目、23歳で初めてプレーオフシリーズに臨む久常涼は、上位30人に絞られる最終戦「ツアー選手権」(ジョージア州イーストレイクGC)への生き残りをかけて4日間を戦う。今大会への進出で来季のシグニチャーイベント(昇格大会)への出場資格を確保しても「良かったなとは思うけど、それは最低限」。その上で、「あと1試合ある。チャンスは少ないけれど、全力を尽くして頑張りたい」とサバイバルレースに視線を向けた。
エリートフィールドと呼ばれるツアー上位選手によるプレーオフシリーズが、従来の125人から70人による戦いへと変わったのは2023年だった。より狭き門となって以降、2014年から13年連続出場の松山英樹に次いで進出を果たした日本勢が久常だった。最終戦への扉はさらに狭いものとなる。現在の年間ポイントレース(フェデックスカップ)は45位。ボーダーライン上の30位、リッキー・ファウラーが途中棄権などでポイントを加算しないと仮定しても、久常が滑り込むためには単独3位以上が最低条件となる。現実的には2位以内が目安。厳しい条件が待ち受けていることは、23歳自身が誰よりも分かっている。
会場のベルリーブCCは、出だし1番、最終18番など左ドッグレックのホールが多い。ドローヒッターである久常にとっては、「プレーはしやすいかな」とショットのイメージを出しやすいコースと言える。フェアウェイ両サイドのラフは粘りがあって深い。さらにグリーンは大きく起伏があり、ピンポジションに応じた正確なショットも求められる。ショットの精度を武器に、今季はトップ10が5回。「ショットが重要になるコースだと思う。そこは楽しみにしている」と言った。
だからこそ、スコアメークの鍵を握るのはパッティングとなる。ここ3カ月は、グリーン上で感触が思わしくないという。打開するためにストロークの試行錯誤を重ね、「ちょっとずつ良くなっている兆しもある」。その上で、今週はテーラーメイドの「TP コレクション ブラック バルボア」を投入する。新たなパターとかみ合えば、上位進出への可能性も広がる。この日も9ホールのプロアマ戦を終えると、雨がちらつく中で練習グリーンに残り、ボールを転がし続けた。(ミズーリ州セントルイス/中村文香)