そもそもなんで“ブルーモンスター”? 久常涼の初挑戦はイーブンパー
◇米国男子◇キャデラック選手権 初日(30日)◇トランプナショナルドラール ブルーモンスター(フロリダ州)◇7739yd(パー72)
ドナルド・トランプ米大統領のグループが2012年に買収したトランプナショナルドラールは、当時からちょうど50年前の1962年にドラールCCとして開場した。4つあるコースはそれぞれに色の名前が入っていて、ゴールデンパーム、レッドタイガー、シルバーフォックス…といった具合。そして、ブルーモンスターこそが世界を代表する難コースとして長らく、名を馳せてきた。
ネーミングの理由は諸説あり、ブルーに関しては「ティマークが青かったから」、「あちこちに配置された池のことを表現したものだ」といった言い伝えがある。モンスターは、設計者のディック・ウィルソン氏が昔のオーナーに怪物のように恐ろしい18ホールをつくるよう厳命されただとか、かつての大会ディレクターが攻略の難しさに「まるでモンスターのようだ」と舌を巻いたという類の逸話が残る。
当地を舞台にした「ドラールオープン」は62年に始まり、「フォード選手権」等に名称を変え、2007年からは世界選手権シリーズ(WGC)を開催。2014年のギル・ハンス、ジム・ワグナーによる改修で、仕上がりはいっそうスリリングになった。今年の帰還は10年ぶりだが、会場となったのは実に56回目。PGAツアーで50年以上、大会をホストしてきた9つのコースのひとつだ。
今年、怪物退治に初めて挑む久常涼は初日、3バーディ、3ボギーの「72」。名物ホールの最終18番で左サイドに広がる巨大な池に1Wショットを落とし、ボギー締めでイーブンパー37位で滑り出した。「(第1打は)ちょっと捕まったかな…と思って。右にもあまり行きたくなかったので紙一重だったかなと」と悔しがりつつ、「ボギーで抑えられたのはすごく良かった」と胸をなでおろした。
フラットな地形を抜ける風の洗礼もしっかり浴びた。後半16番、残り135ydからの2打目はPWでグリーン右奥のラフまで到達。「右からのアゲンストのイメージで、キレイに打てたと思ったら奥に消えていった…」。3mのパーパットを沈めピンチをしのいだからよかったものの、「ラフのジャッジも難しいし、グリーン周りから“OK”に寄せられる技術が自分にはないから、本当に難しい」と、息がちっとも抜けない。
トップとは8打差で2日目に入る。「チャンスも多かったので、もう少し伸ばしたかったですけど、上がりでしっかり耐えられた」自信が巻き返しへの希望になる。(フロリダ州ドラール/桂川洋一)