「キライ!」な名物パー3でバーディ! 久常涼がアイランドグリーンの心境明かす
◇米国男子◇ザ・プレーヤーズ選手権 3日目(14日)◇TPCソーグラス ザ・プレーヤーズ スタジアムコース(フロリダ州)◇7352yd(パー72)
TPCソーグラスのシンボルである17番(パー3)が「キライ!」だと言う。「自分にとって、いつも微妙な距離になるんです。手前のピンだと52度(のウェッジ)とPWの間だし、奥のピンだとPWと9番アイアンの間になる」。アイランドグリーンに注ぐ久常涼の視線は、実はいつも不安げだ。
左手前にピンが立つムービングデーも覚悟を決めてPWを握った。「風もよく分からなかったから、柔らかく打てればいいなと。そう打てたので『イイ感じかな。池には入らないだろう』って」と思いがこもった放物線は、126yd先のピンをかすめて右奥へ。2m弱の下りのスライスラインを読み切り、バーディを奪うと大歓声に包まれた。
劇場型のスタンドの盛り上がりに反して、23歳はガッツポーズを作ることもなく冷静だった。「(バーディパットは)外していたら2、3mオーバーしていた。気持ちいいも、何もないです」。最終18番を前に息をつけるはずもない。左サイドの池を警戒しながら1Wでフェアウェイに運び、パーで締めて「70」でまとめてみせた。
キャリアで3回目の挑戦にして、初めて進んだ“第5のメジャー”の決勝ラウンド。17位から通算6アンダーの15位に順位を上げたこの日は、序盤に落とし穴にはまった。前半4番、右ラフからの2打目を奥のバンカーへ。ピンの向こうに見える池へと激しく下る3打目が「スピンがきれいに入って(手前で)止まってしまった」。10mのパーパットはスピードを伴いカップを過ぎてカラーに到達。ダブルボギーで後退した。
手痛いシーンにもめげないプレーがシーズン序盤戦の好調ぶりを支えている。「ショットはずっと良かったから、ダボを打ってもあまり焦らずにいけた」。217ydの8番(パー3)は左からの風も使い5Iでピンそば1.5mにつけ、2連続バーディにつなげた。後半11番(パー5)では、バンカーからの3打目を確実に寄せるなどスキがない。
「前半はすごくバタバタしたけれど、後半に行くにつれてショットも良くなりました。チャンスも多く、良い終わり方ができた。メリハリをしっかりつけられた」。シーズン最高の総額2500万ドル(約38億7500万円)の賞金とフェデックスカップポイントが懸かるゲームで、さらに上位に食い込める可能性はきっとある。(フロリダ州ポンテベドラビーチ/桂川洋一)