2025年 全米プロゴルフ選手権

一時は首位と1打差も 久常涼は後半に失速「実力不足」

2025年 全米プロゴルフ選手権 3日目 久常涼
久常涼はムービングデーにオーバーパーをたたいて後退した

◇メジャー第2戦◇全米プロゴルフ選手権 3日目(17日)◇クエイルホロークラブ(ノースカロライナ州)◇7626yd(パー71)

バックナインの後退が悔しくて仕方ない。「きのうと同じような流れで、後半は力尽きてしまった」。頭の中を整理しながら懸命に言葉を絞り出す。ホールアウト後に向かった、西日にさらされた練習場。3mのパットを何度も繰り返す久常涼の姿があった。

首位と5打差の17位で迎えたメジャーのムービングデーは、前半にその名前を存分にアピールした。4番(パー3)でグリーン手前のバンカーからチップインバーディ。「幸先よく、良い形でバーディを獲れた」とリズムをつかみ、7番(パー5)ではフェアウェイバンカーからグリーン右のエッジに運んで2つ目を奪った。

2025年 全米プロゴルフ選手権 3日目 久常涼
一時は2位に

ティが前方に出された316ydの8番パー4、セッティング側の期待に応えて1Wで勝負。右からの追い風にのせたボールはターゲットよりわずかに左に逸れても、2打目をグリーン手前のラフから寄せられた。2連続バーディで通算6アンダー。首位と1打差に迫り、歓声をさらに大きくした。

9番で2.5m、10番で1.5mとストレスのかかるパーパットを立て続けに沈め、11番のボギーパットも1m以上あった。2打目をグリーンの右ラフにこぼした12番も2mを決めてパーを拾った後、ついにガマンの限界が来た。「『よし、行くぞ』ってタイミングでずっと耐えていたんですけど、ショート(ホール)のボギーからちょっとおかしくなった」。13番(パー3)、9mの下りのバーディパットが3mオーバー。返しをカップ右に外して後退した。

2025年 全米プロゴルフ選手権 3日目 久常涼
14番のバーディパットもわずかに右へ

同伴競技者のアレックス・ノレン(スウェーデン)が「66」で通算8アンダー2位、デービス・ライリーは「67」で7アンダー3位に浮上。「タイミングが悪く、僕の悪くなるタイミングで、どっちもエンジンがかかって持っていかれた」。久常は14番から3m前後のチャンスを決めきれず、難関の上がり3ホール、グリーンマイルで2ボギー。「72」で通算2アンダーの23位に後退した。

2025年 全米プロゴルフ選手権 3日目 久常涼 アレックス・ノレン デービス・ライリー
後半は(右から)デービス・ライリーとアレックス・ノレンに置いて行かれる展開に

PGAツアー2年目の今季も懸命に試合に出続け、4月の「RBCヘリテージ」から今大会が5連戦目だ。メジャーに調子のピークを持っていくスケジュールはまだ組めない。「自分の実力不足なので頑張ります」。せめて精神面だけでも、溜まった疲労を吹き飛ばす最終日にしたい。(ノースカロライナ州シャーロット/桂川洋一)

2025年 全米プロゴルフ選手権 3日目 久常涼
悔しい表情
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