「想像以上」だった長尺パター 大西魁斗はフリートウッドと2サムも学びに
◇米国男子◇バルスパー選手権 最終日(23日)◇イニスブルックリゾート&GCコパーヘッドコース(フロリダ州)◇7352yd(パー71)
今季出場6試合目で初めて予選を通過した大西魁斗は通算2オーバー42位で大会を終えた。1バーディ、3ボギーの「73」でプレー。ここまで安定したスコアメークを続け、4日間の中では最も悪いスコアとなった。「ショットもあまり良くなかったですし、やっぱりパッティングが良くなかった。それが一番の課題かなと思います」と振り返った。
2番でフェアウェイからのセカンドをグリーン左奥にオーバーしてボギーが先行。前日につかまった右サイドのフェアウェイバンカーを避けるマネジメントから4mのチャンスを作った5番(パー5)もパッティングを決めきれなかった。
それでも、今週初めて使った長尺パターについて「想像以上」とポジティブな印象を口にする。ショートパットは慣れ親しんだ短いパターの方がまだまだ打ちやすさを感じるものの、課題としてきたミドルパットを決めきる部分、ロングパットの距離感を合わせることに関しては手応えがあるという。次週「テキサスチルドレンズヒューストンオープン」(テキサス州メモリアルパークゴルフコース)の会場でもヘッド違いをテストする意向を示すなど、長尺を継続するつもりだ。
この日は世界ランキング9位のトミー・フリートウッド(イングランド)と2サムで回った。「自分のプレーに必死だったので…」と笑いつつ、右サイドの池が絡む最難関ホール16番のティショットは印象に残った。「(難しいロケーションで)別に何もないように、リズムも変えず、パーンと打っていた」。ルーキーとして4日間を戦えば、トップクラスとの競演も含めてそれだけ貴重な経験を積むことができる。
「コーンフェリーツアーからも2年かかって、ここに昇格してきた。2年目になるとコースに入る前からイメージもできている、練習ラウンドでも“ここをやっておこう”というのが分かってくる」。下部ツアーでも感じた経験値の重要性。蓄積するだけでなく、同時にこの最高峰の舞台で生き残っていかなければならないタフな1年だ。「最終的には調子が良くて、実力があれば上に行ける。修正しながら頑張っていきたい」と前を向いてチャレンジを続ける。(フロリダ州パームハーバー/亀山泰宏)