2025年 ザ・ジェネシス招待

“日本の軽トラ”が影で支えた“韓国の最高級車”トーナメント

2025年 ザ・ジェネシス招待 最終日 軽トラック
「俺達の“ケイ”だ!」と言わんばかりのコーススタッフ

4週間で2度目の試合会場となったトリーパインズGCはサンディエゴ市の市営コースだが、コース管理部門におもしろい車があった。日本で配送、農作業などで広く使われている軽トラックだ。米国において、軽トラックは乗用車の規格に合致せず、新車を輸入しても一般道を走れない。それでも、ゴルフコースや私有地などの作業車として昔から活躍している。タイガー・ウッズが通算8度も優勝したトリーパインズにも、2台の軽トラックが「FARM USE(農耕車)」ナンバーを付けて頑張っている。

2025年 ザ・ジェネシス招待 最終日 軽トラック
ナンバーは「FARM USE」

メンテナンススタッフに「これは日本のスモールトラックで、ものすごく人気だよ」と説明すると「知っているよ。“ケイ“だろ!」と返ってきた。軽トラックの「ケイ」が“世界公用語”になっていることに驚かされる。ちなみに、米国の法律では25年落ちの車になるとアンティークカーに分類され、申請すれば通常ナンバーが取得可能。なので、公道を走る“ケイ”を目撃することがある。

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2025年 ザ・ジェネシス招待 最終日 ザ・ジェネシス招待
韓国の高級車がメインスポンサー

さて、トリーパインズで緊急避難的に開催された「ザ・ジェネシス招待」の「ジェネシス」は日本での認知度こそ低いが、韓国の現代(ヒョンデ)自動車の高級車ブランド。トヨタ自動車のレクサスのようなものと思ってもらえるといい。現代自動車やジェネシスは欧米で販売台数が多く、知名度も高い。90年代の販売台数トップ5はホンダとトヨタで占められていたが、近年は現代と起亜(キア)自動車が躍進しており、ブランドの変遷を感じさせる。

2025年 ザ・ジェネシス招待 最終日 ザ・ジェネシス招待
副賞は当然「ジェネシス」

ジェネシスは2015年に誕生したばかりのブランドで苦戦を強いられてきた。「高級車として突出した特徴がない」「他の高級車のデザインをまねている」「同じ値段ならベンツやBMWを買った方が良い」などの低評価が多かったが、現在は国内外で販売台数を伸ばしており、ようやく足元を固めつつある。デザインもモノマネ感が影をひそめ、オリジナリティが固まってきた。そんなブランドの確立に、タイガー・ウッズがホストの今大会が一役買っていることは間違いないだろう。

日本の庶民の軽トラックが裏方で活躍し、メインスポンサーは韓国の高級車。今年の「ザ・ジェネシス招待」は対極にある“両車”が同居する大会だった。(JJ田辺カメラマン)

2025年 ザ・ジェネシス招待 最終日 ザ・ジェネシス招待
デザインもオリジナリティが出てきたジェネシス
2025年 ザ・ジェネシス招待 最終日 ルドビグ・オーベリ
副賞のキーを受け取るルドビグ・オーベリ
2025年 ザ・ジェネシス招待 最終日 ザ・ジェネシス招待
1番ティ脇に飾られたジェネシス
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