ポイントランク浮上の大チャンス 渋野日向子は繰り上がり出場に感謝「シード目指したい」
◇米国女子◇メイバンク選手権 事前(28日)◇クアラルンプールG&CC(マレーシア)◇6536yd(パー72)
8月末時点での年間ポイントランキングで出場優先順位が決まる全4戦のアジアシリーズ。当初、渋野日向子が出られる試合は「TOTOジャパンクラシック」(11月5日開幕/茨城・太平洋クラブ美野里コース)だけだった。吉報が届いたのは先週の半ば。待機選手として参戦機会をうかがっていた第3戦のフィールド入りが決まった。
実はその直前の2試合も繰り上がり出場チャンスがあったという。第1戦「ビュイックLPGA上海」は山下美夢有が初日の朝に体調不良で欠場し、当時、待機リストの8番目にいた渋野にも連絡が入った。先週の第2戦「BMW女子選手権」も前日の夕方に一報を受けた。それぞれ中国の上海、韓国の南西端の会場には、地元の岡山からはさすがにティオフに間に合わず、3年ぶりのマレーシアでの試合に照準を絞ってきた。
全選手が予選カットなしで4日間を戦うシリーズの2連戦は、現在97位のポイントランクを上げる絶好のチャンス。最終予選会行きとなるシーズン終了時のランク101位以下のボーダーラインではなく、より優先的な出場資格(カテゴリー1)を得られるトップ80を見てプレーできる。「こういう順位になったのは自分の責任。まさかここで出られるとは思っていなかった。本当にラッキーだと思って、できることを尽くしたい」と意気込んだ。
10月第1週「ロッテ選手権」を最後にゲームから離れ、「みんなの活躍をテレビやネットで見ていて、試合に出たいと思ってウズウズしていた」という。BMW選手権では吉田優利が米ツアー初優勝。所属するマネジメント会社が同じ後輩の活躍をわが事のように喜ぶ。
「彼女は自分で自分のことを一番理解して、コントロールできるような選手。逆になぜ望んだ結果が出ないのか分からないくらいだった」。コース内外で物事を順序立てて考え、理性的に振る舞う様子には、年下ながら感心させられることが多い。ただ、「私は優利ちゃんみたいになれるとは思わない」と改めて感じるからこそ、自らのスタイルや、やるべきことを再認識できる。
高温多湿のクアラルンプールでは、日本から持参した秘密兵器が役立ちそう。「時期がもう過ぎたから安売りしていたんですよね。2本買ってきたので使いまくります」とキャディバッグに冷感スプレーを忍ばせてきた。「本当に一日一日を大事に。ポイントを稼いでシードを目指していきたい」。貴重な1週間を無駄にはできない。(マレーシア・クアラルンプール/桂川洋一)