韓国ツアーで出場停止処分の過去 ユン・イナが全米女子プロで記録ずくめの首位ターン
◇女子メジャー第3戦◇KPMG全米女子プロゴルフ選手権 2日目(26日)◇ヘーゼルティン・ナショナルGC (ミネソタ州)◇6760yd(パー72)
4月のメジャー初戦「シェブロン選手権」3日目、首位のネリー・コルダとは8打差がついているとはいえ、ユン・イナ(韓国)は通算8アンダー5位の好位置につけていた。そのタイミングで、米「ゴルフウィーク」は彼女が背負うかつての過ちについてインタビューを仕掛けた。
2022年「韓国女子オープン」初日のラウンド中、ティショットを右ラフに外したユンのボールは同伴競技者にも捜索を手伝ってもらって見つかった…はずだった。しかし、実際には自分のボールではなく、同ホールのグリーン上でそのことに気づいていながらプレーを続けたという。当時のキャディが韓国メディアの取材に応じて「(誤球による)2罰打での処置を進言したが、選手が聞き入れずにプレーを続けた」といった証言をしたことで、発覚当初は同情的だった周囲の反応も一変。ツアーから3年間の出場停止処分を科された(のちに社会貢献活動などが認められて18カ月に短縮)。
ゴルフウィークの取材は上位でメジャー初戦の最終日を控えるユンに、改めてその事実関係をただしたものだった。「彼(キャディ)は『打て』と言った。でも、結局のところ、責任を負うのは選手自身。当時は若くて世間知らずだったから、その言葉に従ってしまったんだと思う」。記事は競技の場を求めて2023年にフロリダ州のミニツアーに参戦し、ジュニアゴルフプログラムへ1万ドルの寄付を行ったことなどにも触れた上で「米国のファンやLPGAがどう思うかは分からない。私は深く反省しました。これからは、自分ができる限り最高の選手になれるよう全力を尽くします」と話したことを伝えている。
その過去が全米女子プロで再びスポットライトを浴びることになった。初日に大会最少ストロークに並ぶ「63」をマークして9アンダーで飛び出すと、2日目も「69」で首位を守った。通算12アンダーは36ホール終了時点の大会新記録となり、後続に5打差をつけて週末を迎える。ツアー未勝利の23歳を紹介する“枕詞”のように、誤球騒動について触れる米メディアの記事が出ている。
メジャーでの米ツアー初優勝が近づけば近づくほど、その流れも加速していくとみられる。本人は2日目のラウンド後、「首位で週末を迎えるのは(米ツアーで)初めて。本当にワクワクしている。シェブロン選手権はメジャーにおける私の最高成績(4位)だった。優勝までは遠かったけど、当然緊張して、冷静さを保つのは簡単ではなかった。今週はその教訓を生かしたい」と冷静に意気込みを語った。(ミネソタ州チャスカ/亀山泰宏)