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逆転で手にしたベアトロフィ 古江彩佳「年間で頑張った」平均ストローク60台

◇米国女子◇CMEグループ ツアー選手権 最終日(24日)◇ティブロンGC ゴールドコース(フロリダ州)◇6700yd(パー72)

初日から3日目まで「69」をマークし続け、最終日も「絶対に3アンダー以上で回らないと」という気持ちで古江彩佳はティオフした。年間を通して最少平均ストロークの選手に贈られるタイトル「ベアトロフィ」へ、1位のユ・ヘラン(韓国)とは「0.0002」差。日本人初の獲得がかかった大事な局面で、「(内容が書かれた)記事を見たりして。マストで『69』にしなきゃいけないと目標にしていた」と気合十分だった。

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前半4番でバーディを先行し、6番(パー5)、8番(パー3)と着実にスコアを伸ばして後半にターン。13番で4つ目のバーディを奪ったのもつかの間、15番で3パットのボギーを喫した。「ちょっといい流れがなくて。しっかり切り替えて頑張らなくちゃいけないと思った」と気を引き締め直したという。

ラウンド中は戦況を把握できなかったが、集中力を維持し、17番(パー5)でバーディを奪取。左4ydに切られたピンに対し、2打目をグリーン左手前まで運んだものの、3打目はマウンドを越えてから下り傾斜が待ち構える難しいシチュエーション。「うまく距離感が合ってくれれば」と手前で一度クッションさせ、思い描いたとおりのショットでピン右横につけた。

5バーディ、1ボギーの「68」で回り、通算13アンダー8位でフィニッシュ。平均ストロークはスタート前の「70.01」から「69.99」に達し、ユの「70.00」をわずかに下回った。

タイトル獲得は「年間で頑張った」ことの証しでもある。今季24試合に出場し、7月「エビアン選手権」での優勝をはじめ12回トップ10入りしたことが今回の受賞につながったと考える。「LPGAツアーは難しいコースも多い中で、平均ストローク60台で上がれたのはうれしい」とはにかんだ。

一年を振り返っての総評は、成績からすると厳しくも感じる「85…90点」。マイナス点は「シンガポール(3月のHSBC女子選手権)あたりで優勝争いをしたりして、上位にいた。もうちょっと1位(優勝)を獲れたかなっていうのはあるので、その辺の悔しさの分で」。充実のシーズンを終えても、自身を戒めることを忘れなかった。(フロリダ州ネープルズ/石井操)

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