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プレーヤーズラウンジ

ツアープレーヤーたちの原動力<武藤俊憲>

2007/01/22 00:28

2006年度の成長株のひとりといえば武藤俊憲だろう。5月のマンシングウェアオープンKSBカップでツアー初優勝をあげる前から、田中秀道谷口徹らから高い評価を受けていたが、そのあともたびたび優勝争いに絡むと、「飛ばすし、小技にもソツがない」とツアー内でも、一気に認知度が上がった。

横田真一は、「今年、もっとも伸びた選手」に武藤を挙げた。片山晋呉も「良い選手が出てきたね!」と賞賛した。

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最終戦・ゴルフ日本シリーズJTカップでもⅤ争いに絡み、賞金ランク17位は初シード入りを果たした武藤にとって、もちろん自己ベストフィニッシュ。

飛躍の要因を尋ねるとしばらく思案したあとに、のんびりとした答えが返ってきた。「・・・それは間違いなく、犬のおかげですね」。

愛犬・小雪が武藤家にやってきたのは一昨年11月。夫が留守がちなことを寂しがった妻・妙子さんが、転戦先にかけてきた電話で告白した。

「今日犬を飼ったから」。
「ええっ!!」と、驚いていた武藤が一番ハマってしまった。転戦から戻るたびに妻よりも早く玄関に飛んでくるコーギー犬に癒される日々。

同時に、幸運も運んできてくれた。
まず、その約一ヵ月後に妙子さんが妊娠。さらに3ヵ月後に行われたファイナルQTでは、第4、第5ラウンドで「75」を叩いて一度は絶望的な順位まで落ちながら、最終ラウンドで「65」をマークして、前半戦のほぼ全試合に出場できるランク35位に急浮上した。

そして、序盤の初優勝。7月には「全英オープン」でメジャーの初舞台も踏んだ。

飼ってすぐのころ、妙子さんが渡してくれた小雪の写真。「きっと良いことがあるから」と言った妙子さんの言葉にはじめは半信半疑だったが、いまその威力を改めて噛み締めている。良いことずくめの昨シーズンに「小雪のおかげ」と力説した武藤には新たな宝物ができた。

小雪の分と、もう1枚持ち歩くようになったのが昨年、生まれた愛娘の写真。小雪がやって来たときは「エサ代を稼がなくちゃ!」が、家族の合言葉だったが「今年はミルク代も稼がなくちゃ・・・になりそうですね」と笑った。



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