2026年 アース・モンダミンカップ

憧れのイ・ボミの背中を追って パク・ヒョンギョンの日本ツアー本格参戦は?

2026年 アース・モンダミンカップ 最終日 パク・ヒョンギョン
パク・ヒョンギョンがうれしい日本ツアー初優勝

◇国内女子◇アース・モンダミンカップ 最終日(29日)◇カメリアヒルズCC(千葉)
◇6699yd(パー72)◇曇り時々雨(観衆1051人)

最終18番で3mのバーディパットが50cmショートすると、思わず顔に手をかざして照れ笑いを浮かべた。パク・ヒョンギョン(韓国)は慎重にウイニングパットを沈め、今度は満面の笑顔で両手を突き上げた。日没サスペンデッドにより、この日計30ホールを回ったツアー史上5度目となる“月曜決着”。1打差の接戦を制して通算12アンダーで日本ツアー初優勝を飾ったのは、26歳の“キューティフル“だった。

「5日間競技は人生初めてで体力的に大丈夫かなって思ったけど、気持ちで打ち勝つことができました。日本という国で優勝することができて本当にうれしい。私は外国人ですが、ギャラリーの皆さんが応援してくれた力もあったと思います」

2026年 アース・モンダミンカップ 最終日 パク・ヒョンギョン
優勝賞金7200万円で買いたいものはカルティエの時計

この日は午前6時30分に第3ラウンドの前半7番からスタートした。そして、首位に並んで迎えた最終ラウンド。ターニングポイントはパー3の前半9番で訪れた。右手前に池が広がるロケーションで、ティショットをグリーン左奥に外すピンチを招いた。「ボギーだと思った」。それでも測定器で慎重に距離を測り、グリーンエッジから20ydをねじ込んだ。勝負どころで持ち前のショートゲームの精度の高さが生き、首位に並んでバックナインへ。さらに14番(パー5)で5mのチャンスを沈めて単独首位の稲垣那奈子に並ぶと、相手がボギーをたたく中、17番では3mのパーパットを沈めるなど粘り強く勝利を手繰り寄せた。

2026年 アース・モンダミンカップ 最終日 パク・ヒョンギョン
韓国のファンも駆けつける人気

韓国(KLPGA)ツアーで8勝を挙げた実績を持つ26歳は、「キューティ」と「ビューティフル」を掛け合わせた“キューティフル”を愛称に持つ。元プロゴルファーの父パク・セスさんから、8歳のときに「君はゴルファーになれ」と言われてゴルフに出会った。ここまで韓国ツアーで8勝を挙げたが、今季は2度の2位など勝ちきれないもどかしさを抱えていた。本大会は4試合目の日本ツアー参戦で、これまで一度もトップ15を外していない。「日本は好きな国で、上位で戦えるポジティブな気持ちがあった」と、前向きな気持ちがプレーにもつながった。

大切な家族も背中を押してくれた。来日直前の20日に父方の祖母が亡くなった。離れた場所に住んでいたが、自身の写真を枕元に置いて可愛がってくれた大好きな祖母だった。「おばあちゃんの力もあって集中できたんだと思う」と言葉に思いを込めた。コーチでもある父はキャディとして支えてくれた。セスさんは「娘は日本ツアーが合っていると思う」と語る。11月30日までにJLPGAに入会すれば、来季までのシード権を得られる。本格参戦については検討中というが、「当分は行ったり来たりになると思う」(セスさん)と今後も日本ツアーに出場する意向があるという。

2026年 アース・モンダミンカップ 最終日 パク・ヒョンギョン
大会直前に亡くなった祖母への思いとともに戦った

日本女子ツアーブームをけん引した2015、16年賞金女王のイ・ボミ(韓国)になぞらえ、「イ・ボミ2世」とも呼ばれる。そのことへのプレッシャーを問われると、笑顔で否定した。「全然プレッシャーなんて感じていなくて、“私でいいんですか?”と逆に感謝の気持ちです。イ・ボミオンニ(お姉さん)の実績には遠く及ばないけれど、常に憧れでついていく存在ですから」とむしろ歓迎する。新たなヒロイン誕生の予感。優勝会見を終えると「ありがとうございました。また会いましょう~」と日本語でにこやかに挨拶をして会場を後にする姿は、偉大な先輩と重なって見えた。(千葉県袖ケ浦市/中村文香)

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