吉田鈴がプロ最高スコアで6位に急浮上 初優勝へ「勝負師にならないと」
◇国内女子◇ブリヂストンレディスオープン 2日目(23日)◇中京ゴルフ倶楽部 石野コース(愛知県)◇6642yd(パー72)◇曇り(観衆3710人)
41位から出たルーキーの吉田鈴が、フィールドベストに並ぶ「67」で上位に飛び込んだ。6バーディ、1ボギーでプロ転向後の自己ベストスコアを2打更新。「100点に近い」と胸を張る内容で、首位に5打差の通算6アンダー6位で3試合ぶりの決勝ラウンドを迎える。
「とくにミドルアイアンが良かった」という150yd前後のショットが冴えわたった。6個目のバーディを奪った後半8番は、162ydから6番アイアンでピンそば2mにつけたもの。1mのチャンスこそ外したが、18番も152ydから7番でピンに絡めた。「縦と横の距離感、全部がイメージ通り」と好調を自負。パーオン率も88.9%(16/18)を記録した。
直近の「ワールドレディスサロンパスカップ」と「Sky RKBレディス」では連続予選落ち。「セッティングが難しいこともあり、難しく考えすぎて打つ時に迷いがあった」と明かす。今週の練習ラウンドで、初めてタッグを組む島中大輔キャディに『迷っているのが見えているよ』と指摘されたことも、21歳の奮起を後押しした。
「優勝するには“勝負師”にならないといけないというか、懸けないといけない部分がある。安全みたいなのは捨てて、どんどん攻めていきたい」。自身のプレースタイルではないことは認めるが、プロとしてベストスコアを出せた事実がある。どんどん攻める。3パット覚悟で、ラインを消すように強くカップを狙う。「そういう風にシフトチェンジしないとシードも獲れないだろうし、トップ10にも入れないと思う」と話し、一皮むけるためへの覚悟をにじませた。
今週の開幕前には「体調を崩しちゃって38.6度ぐらい熱が出た」と出場すら危ぶまれたという。月曜(19日)に点滴を打ち、なんとか開幕に間に合わせた。「予選通過できればいい」と思っていた予想に反して、好位置で迎える4日間大会の週末。この日と同じように、ミスを恐れずピンだけを攻めていく。(愛知県豊田市/塚田達也)