今年3月に結婚してから間もない佐藤圭介が2位発進。家族愛の力は絶大！？

松山英樹と石川遼の競演の喧騒をよそに、新婚ホヤホヤの27歳が主役の座をさらうプレーを見せた。国内男子ツアー「長嶋茂雄 INVITATIONAL セガサミーカップゴルフトーナメント」初日、プロ6年目の佐藤圭介が5バーディ、1ボギーの｢67｣でプレー。首位に2打差の4アンダー2位タイと絶好のスタートを切り、「1メートルちょっとの際どいパーパットがよく入ってくれた」と笑顔を見せた。

シーズンインを前にした3月に会社員の広子さんと結婚。プロ転向後から未だ初シードも遠い中でのタイミングに、不安もつきまとったという。しかし、「そんなことを考えていたらいつまでもズルズルいってしまう。思い切って」とプロポーズ。その決意と、一家の大黒柱としての自覚が、「やっぱり稼がないといけない、という気持ちがすごくあるし、練習にも熱が入るようになった」と、今季の佐藤を前に向かせる推進力となった。

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国内開幕戦の4月「東建ホームメイトカップ」では、初日に首位タイ発進を切るいきなりの変貌ぶり。最終的に57位に終わったが、以降の2試合でも決勝ラウンドに進み、過去4年間でわずか2回だった予選通過回数をシーズン前半で早くも超えた。課題だったショートゲームも「最近は自信がついてきて、ボギーを打たなくなった」と着実に前進。この日も、スタートホールの1番でグリーン右奥10ヤードからチップインバーディを決め、好発進への弾みをつけた。

披露宴は8月を予定。「家に帰れば打ち合わせばかり。準備のことで頭がいっぱいです」と悩ましそうな言葉とは対照的に、その表情には幸せいっぱいの微笑みが浮かぶ。今週コースに帯同している広子さんのお腹には、結婚直後に授かったという5ヶ月になる赤ちゃんがおり、12月にはもう1人新しい家族が増える見込みだ。「頑張って稼ぎます」と繰り返す言葉にも、一層の熱が帯びた。（北海道千歳市／塚田達也）