「良い方向に最善を」グローブをしたままパッティング ツアー屈指の名手・片岡尚之の苦悩
◇国内男子◇~全英への道~ミズノオープン 3日目(30日)◇ JFE瀬戸内海ゴルフ倶楽部(岡山)◇7480yd(パー72)◇晴れ(観衆2382人)
最終18番で左手にグローブをつけたままストロークした4mのパーパットは、無情にもカップのふちで止まった。片岡尚之はボギーパットを沈めると、悔しそうに表情をゆがめた。昨季国内メジャー「日本オープン」を制し、シーズンの平均パット数1位(1.7022)に輝いたパット巧者がグリーン上で苦しんでいる。
「しんどいっすね。パットがめっちゃ悪くなったんで。結構(パットに)助けられていたゴルフだったんですけど、それがなくなったことでパーかボギーみたいなゴルフになっちゃって」
今季ここまでの平均パット数は1.7829で46位。3試合前にはパターをエースの2ボール型から、アームロック用に変えた。握りもアームロックを試したものの、「あまりよくなかった」と今は握りは順手に戻している。「一番長く持って、長さと重さを使う感じです」。さらにここ2試合はあえて感覚を鈍感にするため、男子ツアーでは珍しくグローブをしたまま打つようにしている。
28歳は確かに苦しんでいるが、決して悲観はしていない。グローブ着用スタイルは過去にしたこともある。「抵抗はないです。良い方向にいくために最善をつくすだけなので」。ツアー本格参戦後、5シーズンすべてで平均パット数は4位以内だが「ここ3年くらいもあまり感覚は良くなかったので、急に来たわけでない」と明かす。これまでの経験から、自分なりの対処法も持っているという。
今季は4月にメジャー「マスターズ」に初出場を果たしたが、初日に自身プロワーストの「84」をたたくなど予選落ち。国内ツアーもここまで出場5試合で予選落ち3度、棄権2度。本大会でようやく予選通過を果たし、この日は4バーディ、3ボギーの「71」で回り、通算8アンダーの17位で今季初の最終日に臨む。「自分の中で、パットもショットもいいものをつかめたらいいかな。試合は続くので、次に向けてちょっとでもっていう気持ちです」。試行錯誤が実る日まで、泥臭く歩き続ける。(岡山県笠岡市/中村文香)