フランスのレビが長丁場の最終日をトップで迎える。（Getty Images/Andrew Redington）

悪天候により進行の遅れている「イタリアオープン」は、GCミラノでの第3ラウンドの中盤でこの日のプレーを終えたアレクサンダー・レビが前半で爆発的なスコアを叩き出して1打差の暫定首位に躍り出た。

第2ラウンドを終えて首位に立ったクリス・ペイズリーから6打差で第3ラウンドをスタートしたレビは、フロントナインを「29」で回ると、その後の3ホールをパーとし、12番を終えて通算14アンダーとした時点で、日没サスペンデッドとなりこの日のプレーを切り上げた。

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1打差の2位タイには、フロントナインをイーブンパーで回ったペイズリー、地元人気のフランチェスコ・モリナリ、「マスターズ」王者のダニー・ウィレット、そしてウィレットのイングランドの同胞であるクリス・ハンソンがつけている。

木曜と金曜に発生した長時間にわたる遅延により、土曜の朝の時点でフィールドの半数がまだ第2ラウンドをスタートさえしていない状況だったが、3日目のモンツァは晴天となり、日曜に72ホールを完遂できる期待が高まった。あすは朝7時半からプレーを再開することになるが、首位から5打差に30人が犇めく大混戦となっているだけに、ドラマチックな日曜日は確約されたようなものである。

この日はパー5の1番からエンジン全開だったレビは、目の覚めるようなロングドライブを見せると、2打目でグリーンをとらえ、4メートルのイーグルパットを沈めて一気にスコアを伸ばした。その後、2番と5番でバーディを奪ってリーダーボードを駆け上がった。

ヨーロピアンツアー2勝のレビは、その後、ティショットをピン側1.5メートルにつけたパー3の7番、そして2打目を2.4メートルにつけた8番でバーディを奪って首位に並ぶと、パー5の9番ではイーグルパットを外しながらもタップインでバーディを奪って単独首位に抜け出した。

「まだ終わったわけではないけれど、良いスタートだったし、今日はとても良いプレーができた」とレビ。「初めの2日間もまずまずのプレーだったけれど、今日はとても力強いスタートが切れた」。「良いスタートだった。1番でイーグル、そして2番ではバーディを奪い、一日中その勢いを保つことができた。ここ3週間の自分のゴルフにはとても満足している」。

「3、4ヶ月怪我をしていたのだけど、こういう風に復帰できたのは本当に良かった」。「明日はどうなるのか分からないけれど、またこうして良いゴルフができていることが嬉しいんだ」。

1打差の首位でスタートしたペイズリーは1番でボギーを叩いて後続に追いつかれると、2番で4メートルのバーディパットを沈めたウィレットが単独首位に立つ展開となった。しかし、ペイズリーも気迫を見せ、ウィレットに続いて2番でバーディを奪い、通算13アンダーとして首位タイに再浮上した。

この2人と共に最終組で回るハンソンは、3番でバーディを奪うと、夕闇の立ち込めた9番では大きく曲がるスライスラインを読み切り、バーディを奪って2人に並んだ。ペイズリーは9番をパーとし、ウィレットは明朝、9番のパットからプレーを再開する。

「グリーンを読むのがトリッキーになっていたんだ。暗くなると、速さがつかみにくくなるからね」とウィレット。「パットはよく転がすことができていたけれど、ほんの少し軌道に乗らず、何ホールかで縮め損なってしまったんだ。それだけに、少しイライラしたね」。

「明日は少なくとも27ホール残っている選手が大勢いるから、好天になるといい」。「今日はとにかくフラストレーションの溜まる9ホールだったよ。ショットは平均的で、すばらしくはなかった。でも、あしたまた立て直せるからね」。

大勢のギャラリーを引き連れてプレーした2006年の大会王者であるモリナリは、10ホールで5つのバーディを奪ってギャラリーを沸かせた。バーディ、ボギースタートとなった33歳のモリナリは、アイアンショットに切れを見せ、ピン側に寄せた4、5、6番ホールで3連続バーディを奪った。モリナリはパー3の10番でも、見事なアイアンショットからバーディを奪い、ここでホーンが鳴らされ、この日は終了となった。

通算12アンダーには25歳の誕生日を迎え13番でプレーを終えた韓国のアン・ビョンフン、そして12番までプレーを終えたスウェーデンのロバート・カールソンとイングランドのリチャード・ブランドがつけている。このグループにはアレハンドロ・カニサレスとナチョ・エルビラのスペイン人コンビもつけており、2人はそれぞれ10番と9番までプレーを終えた。