デイ、オーガスタで首位に立つ
2年前のデビュー戦で、いきなりマスターズ準優勝を遂げたオーストラリア人のジェイソン・デイが、2位に1打差をつけて単独首位に立った。週末、このオーガスタナショナルで決勝ラウンドを迎える。
最終組で回った2日目、デイは「68」で回り、トータル6アンダーとした。友人のマーク・レイシュマン(オーストラリア)や過去にマスターズ(1992年)を制したフレッド・カプルスに1打差をつけて首位で大会を折り返す。
「スコアボードの1番上にいるのは、すごく名誉なこと」と、25歳のデイは語った。
「残り2日も、思い通りのプレーが出来ることを楽しみにしています。ただ、今日はとても疲れました」と、ラウンド後に語った。
「この週末の決勝ラウンドでは、経験豊富な素晴らしい選手たちが随所でいいプレーを見せることでしょう。だから僕は辛抱強く自分のプレーだけに集中して、他の選手をあまり気にしないことが大切だと思っています」。
「最終日まで、今の順位のままでいられたら最高なんですけどね。過去にマスターズを制したオーストラリア人がいないということも、オーストラリア人の僕には大きなプレッシャーとなっています。ですからなるべく(優勝を)意識しないように、1打1打プレーしようと思います」。
デイが18番ホールでバーディを奪えなかった事により、スロープレーによるペナルティーを課された14歳のグアン・ティンラン(中国)もトータル4オーバーで決勝ラウンド進出が確実となった。2日目終了時でトップと10打差以内は決勝ラウンドに進出するという大会規定があるのだ。
アルゼンチン出身で2009年大会を制したアンヘル・カブレラは、最終6ホールで5バーディの猛追を見せ、ハーフを「31」の好スコアで回った。ジム・フューリック、ブラント・スネデカーと並んで4位タイで2日目を終了した。デビット・リン、リー・ウエストウッド、ジャスティン・ローズのイングランド勢は、カブレラらに1打差、トータル3アンダーの7位タイにつけている。
他にもジェイソン・ダフナー、チェ・キョンジュ、アダム・スコット(オーストラリア)もトータル3アンダーの好位にいる。メジャー大会通算14勝のタイガー・ウッズは、18番での3パットや、15番ではピンに当たったボールが池に落ちる不運もあって、最終4ホールでスコアを2つ落とし、トータル3アンダーでホールアウトした。
1992年のマスターズでグリーンジャケットを獲得し、昨年の大会ではダフナーと首位争いをしながら、土曜日の「75」が響いて12位に終わったカプルスは、首位に1打差の2位タイにつけている。
マスターズ史上最年少プレーヤーのグアンは、2日間のスコアを「73」、「75」のトータル4オーバーとし、マッテオ・マナセロの記録(16歳11ヶ月)を塗り替え、史上最年少での予選通過を果たした。
世界ランキング1位のウッズは、15番ホールで不運に見舞われた。第3打はフラッグに当たって池に落ちてしまったのだ。バックナインで「38」とスコアを落とし、首位に3打差の7位タイで2日目を終えた。
「バーディを取ったと思ったのに、一瞬にしてスコアを2つ落としてしまったよ」と、ウッズ。
「15番の「6」は仕方ないとしても、今日は調子が良かったので、本来ならば60台で回りたかったね」と、ウッズはラウンドを振り返った。
ロリー・マキロイ(北アイルランド)は8番でイーグル、18番でバーディを決め、2日目を「70」、トータル2アンダーでホールアウトした。マスターズを2度(1985、1993年)制した55歳のベルンハルト・ランガー(ドイツ)は、初日に続く「71」のトータル2アンダー、14位タイでホールアウトした。
初日をトップで終えたセルヒオ・ガルシア(スペイン)は、初日の「66」を10打も下回る「76」でホールアウトした。アメリカ人のダスティン・ジョンソンは、13番ホールを終えた時点で今大会唯一の7アンダーとしたものの、残り5ホールで6オーバーと大崩れしてしまい、順位を大きく落とした。
昨年の大会を制したバッバ・ワトソンは、2日目「73」、トータル4オーバーで辛くも予選通過を決めた。