2強の争いに割って入るのは!?/2011年チャンピオンズツアープレビュー
アメリカシニアツアー「チャンピオンズツアー」は、50歳以上のプロゴルファー対象のゴルフツアー。2011年シーズンは、前年比2試合減の計24試合と発表になっている。1月末ハワイでの「三菱電機選手権」で開幕し、サンフランシスコで行われる「チャールス・シュワブ カップ選手権」(11月)までのシーズンとなる。2011年はメジャー大会の開催コースが変更になるなど、開催時期が例年よりも入れ替わるというリフレッシュされたスケジュールになっている。
メジャー大会は5競技という設定のチャンピオンズツアー。2003年からオレゴン州のサンリバーで8月に開催となっていた「トラディション」が、アラバマ州にある「ショールクリークG&CC」に舞台を移す。新しく冠スポンサーを付けて「リージョズトラディション」として、5月上旬の開催になる。ショールクリークG&CCは、1984年と1990年の全米プロ開催コース。ここ4年間は10月に開催されていた「コンステレーション・エネジー・シニアプレイヤーズ選手権」が8月3週目に時期が変更となり、開催コースもニューヨーク州の名門・ウエストチェスターCCで行われる。
他のメジャー3大会は、開催コースが毎年変わる大会。「全米シニアプロ選手権」はケンタッキー州のバルハラGC、「全英シニアオープン」はイングランドのウォルトンヒースGC、そして「全米シニアオープン」は、オハイオ州のインバーネスクラブがホストコース。また、チャンピオンズツアーで毎年注目度が高い「ファーストティーオープン」(ペブルビーチ開催)が、恒例の9月から7月へと変更になっている。
2011年シーズンは、前年5勝を挙げて3年連続賞金王に輝いたベルンハルト・ランガーと、4勝して賞金ランク2位、平均ストローク賞と新人王を獲ったフレッド・カプルスの2人が、ツアーのリーダー筆頭になるという見方がやはり強い。50歳になったケニー・ペリーやマーク・カルカベッキア、ポール・エイジンガー、そしてコーリー・ペイビンという実績のある選手が「ランガー対カプルス」という争いにストップをかけてくるのか? 実績という意味では、ニック・プライス、マーク・オメーラ、フレッド・ファンク、トム・レーマン、ジョン・クックなどの選手も複数競技優勝、メジャータイトルの優勝候補に挙がる存在だ。また、ダークホースとして南半球出身のデビッド・フロスト(南ア)やピーター・シニア(豪)を忘れてはならない。「全英オープン」優勝者のイアン・ベーカー・フィンチ(豪)もスポット参戦を予定している。2011年度に50歳になる選手では、マーク・ブルックス(3月25日)、スティーブ・ペート(5月26日)、ジョン・ヒューストン(6月1日)ら。ブラッド・ファクソン(8月1日)はシーズン途中からの参戦となる。
日本選手で唯一フル参戦しているのは尾崎直道。2006年からチャンピオンズツアーでプレーする尾崎は、これまで98試合に参戦して2位が2回と3位が3回。一度は7人でのプレーオフに進んだことはあったが、まだ尾崎には優勝がない。2010年シードについては、賞金ランク28位とフルシードの資格を獲得。6年目のシーズンとなる2011年こそ、待望のチャンピオンズツアー優勝に期待したい。