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ディフェンディングチャンピオン藤田寛之のコース攻略

18番　437ヤード　パー４

ここもかなり難易度の高いホールです。ティショットは左サイドのバンカーが効いていて、それを嫌がると右の林に吸い込まれやすい。左バンカーに入らなければ右のラフでも良いっていう思いはあるのですが、ただラフに入れてしまうと、グリーンの右がすぐに落ちているので、グリーンオンが難しくなってしまう。バンカーを避けながらどのようにフェアウェイを捉えていくか。気持ちが負けると右の林に行きやすいので、そういった面では気持ちが出やすいホールだと思います。

優勝の行方は最後の最後まで全然分からないですね。ダブルボギーになるかもしれないし、プロだからバーディを獲るチャンスもある。そう考えると18番で３打差あってもまだ100％じゃない。４打差あればちょっと安心、２打だとちょっとわからない。１打だとまったく分からなくて、並んでいると･･･面白いですよね（笑）。トーナメントという非常に難易度の高い、技術の高いところの最終ホールで最後まで競い合う、そういう意味でこの18番ホールはトーナメントの最後にふさわしいホールだと思います。

総評：

このコースは“空中のハザード”が有名で皆さんもよくご存じだと思いますが、井上誠一さんの素晴らしいコースデザインにプラスして、せり出した松が空中を遮っていて、タイトな上にボールコントロールが非常に必要ということが一番の特徴です。ただ曲がらないだけではだめですね。基本的に海の近くですから、風が回るということはほぼ無くて、林の上の風は一緒なのですが、そこから巻き込んでくる風や、松林をうまくくりぬいてある関係で、風の読みが悩ましいホールがいくつかあります。

自分のホームコースの葛城GCも井上誠一さんのデザインなので、グリーンの外からグリーンサイドに入ってくるマウンドがいくつかあったり、バンカーの稜線とかが似ているなという印象があります。ただ、ホームコースより数段難易度は高くなりますから、そのあたりは設計の罠に掛からないようにうまくクリアしていかないといけません。

自分は難しいコースを好みとするので、これ以上ないくらい好きなコースの一つと言えます。優勝争いは何度かやっていますし、優勝のチャンスまではいかなかったのですが、そういう戦い方はできているので、コースの相性というのも決して悪くないのかなと思っています。

コース解説

パーであがろうとすると難しい。 大逆転が生ずる最終ホール

ティショットではドライバーで左のクロスバンカーの右サイドをキープしたいが、左から強い海風が吹くことが多いので、フェアウェイがとても狭く感じる。左の林やバンカーを嫌がって右に打ち出し、それが少しでもスライスすれば林に飛び込む。できれば、クロスバンカーに入ってもよいと思って勇敢にティショットを打ちたい。安全にいくならクロスバンカーまで届かないスプーンなどを使って打つ。ただし、グリーンが先細りなので、ピンが奧ならば、セカンドは長いクラブで正確なショットが要求される。グリーンの右サイドが落ち込んでいるため、右に外れることが多い。ピンが右ならとても寄せにくい。奧にピンが切られることが多いが、その場合は手前から攻めるのが賢い方法。パーであがりたいと思うと難しくなる、大逆転のある最終ホール。