「マスターズ委員会」から激励も！ 首位タイに立って最終日を迎える石川遼

通算9アンダーで首位に並び、最終18番パー4を迎えた石川遼。ピン奥7メートルからのバーディパットが惜しくも外れた瞬間、天を仰いでしゃがみこみ、そのまま後ろに両手を付いた。「入らなかった悔しさというよりも、脱力感ですね。張り詰めた雰囲気の中でプレーを続けていたので、体の力が抜けちゃいました」。

2日目までの晴天から一転、雨と寒さに見舞われた「キヤノンオープン」3日目。飛距離も1番手ほど落ちる状況で、「ナーバスになりながらやっていた」と、体力的にも精神的にも厳しいラウンドだった。その中で、4バーディ、1ボギーの「69」。自身では今季初となる3日連続の60台をマークし、「それだけ3日間、同じリズムでプレーできている。毎日、同じリズムでスイングできている気がします」と、自身の好調ぶりを改めて実感するラウンドとなった。首位タイで迎える最終日、不安要素は見当たらないと言っていいだろう。

昨日のホールアウト後、「アジアアマチュアゴルフ選手権」の会場である埼玉県の霞ヶ関CCへ車で移動し、出場選手たちの前でスピーチを行った。当大会の優勝者には来年の「マスターズ」出場権が与えられるとあり、マスターズ委員会のチェアマン、ビリー・ペイン氏も来日。現在は世界ランクで「マスターズ」への出場資格に達していない石川に対し、「もう少し頑張れば、オーガスタに来れるじゃないか。今週、来週、再来週と勝てばいい」と、はっぱを掛けられたという。「今週はチャンスがあると思うので、頑張ります」とは、ペイン氏に対しての返事。また1つ刺激を受けた石川が、賞金王、そしてオーガスタに向けて今季3勝目に挑む。