2023/12/15トゥルーテンパー特集

米国と日本の2大ブランドが手を組んだ理由

アメリカ発のシャフトメーカーであるトゥルーテンパー社の「ダイナミックゴールド」と、20年以上の歴史を誇る住友ゴム工業(ダンロップ)の「ゼクシオ」は、どちらもゴルファーの誰もが知る超有名ブランドだ。 そんな両者が2023年12月発売の「ゼクシオ エックス アイアン」で初タッグを組んだ。プロツアー使用率が高く、中・上級者向けで“難しい”というイメージがあるダイナミックゴールドと、アベレージ層のアマチュアにも人気が高いゼクシオの融合。相反するイメージが中和され、新モデルで実現した理由とその狙いに迫る。 軽量モデルの投入で積極的にアプローチ 「ゼクシオの純正シャフトとして採用が決まった時にはアメリカ本...
2023/11/29ゴルフプライド特集

肥野竜也のモデル人生はゴルフで出来上がった 目標は「日本ミッドアマ」出場

人気モデルの肥野竜也は「日本ミッドアマチュア選手権」(25歳以上)出場を目指す競技志向のアマチュアゴルファーでもある。ゴルフ関連のメディアやアパレルでモデルを務める姿をよく見かけるが、作り物ではない本気のゴルファーなのだ。ギアへのこだわりも当然持ち合わせているが、中でもこだわるのはグリップ。そのルーツはかつてプロとしてプレーしたテニスの経験にあるという。 ■高校卒業後はテニスで進学するはずが … スタートは遅いけど、どこかで追いつく。肥野のエピソードにはそんな内容の話が多い。テニスを始めたのは高校に入ってから。 「小学校、中学校ではバスケ部だったんですけど、高校では個人競技がやりたいなと思っ...
2023/09/07ゴルフプライド特集

義手のプロゴルファーを支える“一本筋”の通ったメンタルとグリップ

豪快なドローで240~250ヤードを飛ばし、正確なショットでグリーンをキャッチする。その男の右手は義手だ。身体的なハンディを乗り越えてプロゴルファーとなった小山田雅人のゴルフ人生は、不屈のマインドとともに「ゴルフプライド」のグリップを抜きには語れない。 ■努力すれば、できないこともできるようになる 現在は主に講演活動を行いながら、レッスンに試合にと忙しく飛び回る小山田。2歳のときに、実家の精肉店にあった肉を切る機械に右手を入れてしまい、右の手首から先を切断した。 「私が生まれ育った町(那須町伊王野)は山の中にあって人口が少ないので、周りに障がい者がいませんでした。なので、特別扱いはナシ。他の...
2023/11/06キャロウェイ特集

かつてない“スケルトン窓”付きフェース 性能の違いを楽しめるAIパターって!?

キャロウェイゴルフが展開するパターブランド「オデッセイ」の新作が注目されている。「Ai-ONE」の名が示す通り、2019年に「エピックフラッシュ」で導入して以来、AI(人工知能)で業界をリードし、ウッドからアイアンまで使われてきた技術が、ついにパターにまで採用された。透明の小窓が搭載された、かつてないパター。いったいどんなモノなのか。 ■ジョン・ラームがいち早く投入 キャロウェイと契約するメジャー覇者のジョン・ラーム(スペイン)が4位に入った9月のDPワールドツアー「BMW PGA選手権」で新たなパターを手にしていた。形状はこれまで使用してきたオデッセイのホワイトホットOG・ロッシーSとほぼ同...
2023/11/30キャロウェイ特集

ロングパットも怖くない! 話題の「AIフェース」で3パットを撲滅しよう<50人試打検証>

突然だが、皆さんの1ラウンドあたりのパット数はいくつぐらいだろうか?50人のゴルファーにアンケートをとってみると「1ホール2パットだから合計36パット」、「パットが苦手で40前後してしまう」という答えが多かった。パット数を30前後に抑えることができれば、大幅なスコアアップが望める。それにはロングパットをピタリと寄せて3パットを減らすことが大切だ。 ■プロとアマチュアの1ラウンドの平均パット数は? 11月某日、千葉県の上総モナークカントリークラブにお邪魔し、ラウンド前の練習グリーンでゴルファー50人にアンケートをとった。パット数が20台後半と回答したのは全体の1割弱、30~35は3割、35~4...
2023/11/01日本シャフト特集

日本シャフトで結ばれたカリー・ウェブと藤田さいきの今とこれから

第一線を退き、現役時代とは違ったスタンスでゴルフとかかわるカリー・ウェブ(48)と昨年の「AIG全英女子オープン」で自身初の海外メジャー出場を果たすなど、ベテランと呼ばれる年齢を迎えてさらなる進化を見せる藤田さいき(37)。 2人は今秋、契約先の「日本シャフト」のはからいで、サプライズ対面を果たした。ゴルフとの適度な距離感を楽しむレジェンドと現役としてさらに上を目指すベテランが、それぞれの今とこれからを語る。 ■2人の共通点 ラウンド対決や対談を通じて、藤田はいくつかの質問をウェブに投げかけた。例えば、トラックマンなどの計測機器の必要性について。 「最近の若い選手は少し計測機器に頼り過ぎか...
2023/10/11日本シャフト特集

カリー・ウェブと藤田さいきがサプライズ対面 演出したのは日本シャフト

昨季11年ぶりのツアー優勝を果たした藤田さいきに今秋、思いがけないサプライズが用意された。中学生のころからの憧れの存在であるカリー・ウェブ(オーストラリア)との対面。その機会を提供したのは両者と契約を結ぶ「日本シャフト」だった。同社のYouTube撮影とだけ聞かされ、何も知らずにやってきた藤田の反応はいかに。 ■「神様が降臨した」 上総モナークカントリークラブ(千葉)の室内練習場で撮影を前に軽くウオーミングアップをする藤田にゆっくりと近づく人影。それがウェブだと気づいた瞬間、藤田は悲鳴にも似た声を上げて泣き崩れた。メジャー通算7勝、米女子ツアー賞金女王3回のスーパースターが突然現れれば、驚く...
2023/07/10日本シャフト特集

だからこそ標準シャフトに選び、選ばれた【国内クラブメーカー編】

国内唯一の総合ゴルフシャフトメーカー「日本シャフト(NIPPON SHAFT)」。信頼と実績は、国内外のクラブメーカーにも純正として採用されていることでも明らかだ。先のコロナ禍では品薄状態でもメーカーへの誠実な対応でエンドユーザーの手へ。その精神はまさに日本が誇る“おもてなし”。クラブメーカー、住友ゴム工業(ダンロップ)の場合、日本シャフトからどんな恩恵を受け、どんなメリットを享受しているのか。 ■「ゼクシオ」誕生の裏側 1988年から約10年間、ダンロップがキャロウェイ製品を販売していたのをご存じだろうか。ダンロップとキャロウェイが代理店契約を結んでいた当時の代表モデルといえば、「キャロウ...
2023/06/26ゴルフプライド特集

「全米オープン」で経験値アップ 永野竜太郎のグリップのこだわりには超ベテランの助言も

今年6月、海外メジャーの中で最も過酷といわれる「全米オープン」に初出場し、日本勢最高の20位で締めくくった永野竜太郎。試合の結果よりも現場から何を感じ取り、国内ツアーでどう生かすかが勝負だと語っていたが、今後の戦いぶりを見ればその成果がわかるだろう。 その永野が昨年からグリップを太めのタイプに替えたことをご存じだろうか。握ったときに指が余らず、よりクラブとの密着度が上がったという。「ゴルフプライド」を長年愛用する永野だが、グリップに対してどのようなこだわりを持っているのか。 ■身体とクラブの唯一の接点 昨年の「ゴルフパートナーPRO‐AMAトーナメント」でのことだ。練習日に同組でラウンドしてい...
2023/08/03ニコン特集

“ピン”ポイントでロックオン! ゴルフ用究極レーザー距離計のザ・ヒストリー

「ニコン」という社名を聞けば、おのずとカメラを思い浮かべる人が多いだろう。創業から100年を超える歴史を誇り、店頭にはプロユースから一般ユーザー向けまで多くのカメラ製品が並ぶ。しかし、その原点は“双眼鏡”だ。 1917年に光学機器の国産化を目指し「日本光学工業株式会社」として創業すると、1921年には初めて開発、設計、製造などをすべて自社で行った双眼鏡を世に送り出した。 そして、カメラと双眼鏡、双方の技術を結集する形で作られているのがゴルフ用のレーザー距離計「COOLSHOT」シリーズだ。2016年には世界初の手ブレ補正機能を搭載したモデルを発売し、多くのユーザーに愛用されている。これまでの開...
2022/09/12日本シャフト特集

流行よりも本質を 干場義雅がこだわるグレーのスーツとメイド・イン・ジャパン

ちょい不良(わる)オヤジ――。かつて一世を風靡したこの言葉を世に広めたのが、当時ファッション誌「LEON」の編集者だったファッションディレクター・干場義雅(敬称略、以下同)だ。現在はウェブマガジン「FORZA STYLE」の編集長を務めるほか、さまざまなブランドのプロデュースを行うなど多方面で活躍している。50歳を前にゴルフにもハマり始めたという男のこだわりと、そのルーツに迫る。 ファッション系のバイトから編集者の道へ 父と祖父がテーラーという家庭に育った18歳の干場は、人一倍ファッションに強い興味を持つ若者だった。アルバイト先は渋谷の有名アパレルショップ。さらに割のいいバイト感覚で、ファッシ...
2022/11/11キャロウェイ特集

素材でクラブ性能はどう変わる? コスト度外視で開発したシリーズとは

ゴルフクラブの開発において、技術の進化とともに各メーカーがしのぎを削っているのが、製品のパフォーマンスを高められる素材を見つけ出すことだ。販売するからには素材や加工にかけるコストの制限は常につきまとう。そこを度外視すると、クラブの性能はどこまで高められるのだろうか? キャロウェイゴルフは2022年、その答えを求めるチャレンジに打って出た。ハイグレードな素材を用いて、最高峰のクラブを作り上げることへの経緯と思いに迫る。 クラブ素材が秘める重要性 近年のゴルフクラブには、開発コンセプトや求めるテクノロジーによってさまざまな素材が用いられている。「実現したいテクノロジーによっては、“素材ありき”の部...
2022/10/11日本シャフト特集

清水宏保がこだわり抜いたスケート靴と理想のゴルフクラブ

技術、クラブ、ウェア…。ゴルフのこだわりは人それぞれ。そこに様々な楽しみ方が存在するからこそ、幅広い層に愛され続けているのだろう。日本シャフトは完全国内生産でスチール、カーボンの両方を扱うこだわりのシャフトメーカー。新たなシャフトを生み出す開発陣から、それを手にするエンドユーザーまで、同社の周りには“こだわりの人”にあふれている。 金メダルへと導いた大きな決断 1998年「長野五輪」スピードスケート500mの金メダリスト・清水宏保(敬称略、以下同)は、時代の変化とも戦ったアスリートだった。長野五輪の直前にはスケート靴が進化し、トレーニングは根性論から科学的なものに変わっていく。そのなかでも変わ...
2022/12/01ダンロップ特集

人気ブランドが本格始動に入ったリブランディング戦略とは

ブランド発足から20年となる2019年冬、住友ゴム工業の「ゼクシオ」が「Re-Branding(リブランディング)」宣言を行った。時代の変化とともに、楽しみ方や求めるものが多様化した今、コース内外でさまざまな“体験価値”を提供することでゴルフの新たな楽しさと「ゼクシオ」の魅力を再発信する試みだ。 宣言直後からコロナ禍に入ったことにより、リアルイベントの開催を控えていたが、22年に入り徐々に再開。リスタートを切った新しい「ゼクシオ」の取り組みと、今後の展開に迫る。 一新されたロゴに込められた意味 老舗ブランドや人気ブランドであっても、そのイメージを守りつつ、ファン層を広げるためにリブランディング...
2022/08/15日本シャフト特集

イメージが広がるからこそ楽しい 写真家・宮本卓が語る仕事とゴルフ

技術、クラブ、ウェア……。ゴルフのこだわりは人それぞれ。そこに様々な楽しみ方が存在するからこそ、幅広い層に愛され続けているのだろう。日本シャフトは完全国内生産でスチール、カーボンの両方を扱うこだわりのシャフトメーカー。新たなシャフトを生み出す開発陣から、それを手にするエンドユーザーまで、同社の周りには“こだわりの人”にあふれている。 数々の名場面を収めてきた「マスターズ」の思い出 ゴルフのカメラマンと聞けば、多くの人はトーナメントを思い浮かべるだろう。海外メジャーのような大舞台でスター選手がショットを放てば、ギャラリーの歓声、どよめきと同時に無数のシャッター音が響く。日本を代表するゴルフ写真...
2022/09/01フットジョイ特集

唯一無二の“ツアー仕様”スパイクレスの地位を確立するまで

近年、スパイクレスシューズが目覚ましい進化を遂げている。かつては気軽にゴルフを楽しむカジュアル派のアイテムだったが、世界の主要ツアーでNo.1のシューズ使用率を誇る「フットジョイ」がその概念を変えた。 ツアー仕様のスパイクレスという新ジャンルを開拓し、プロから高い信頼を獲得することで、ツアーでの使用者が急増しているのだ。 新ソール形状によりスパイクを超えるグリップ力へ スパイクレスのゴルフシューズが一般に認知されたのは約30年前のことだが、長らくプロや競技志向のゴルファーからは敬遠されてきた。コースや練習場の行き帰りに履き替える必要がない気軽さが一般ゴルファーに受け入れられる一方で、ゴルフシュ...
2022/08/18Sansan特集

音楽とゴルフ 常識を疑う“仕掛け人”が生んだ観戦スタイル

青空の下で響き渡るミュージック。人気アイドルグループのコンサート…。どちらも野外のライブイベントではなく、男子ゴルフツアーが開催されているゴルフ場での光景だ。「Sansan KBCオーガスタゴルフトーナメント2022」では数々の新しい試みをツアーに導入し、いまや国内屈指の盛り上がりを見せている。 Sansanが掲げる企業ミッションは『出会いからイノベーションを生み出す』。音楽とゴルフツアーはどのように出会い、いかなる相乗効果が生まれたのか。その“仕掛け人”である九州朝日放送(KBC)東京支社長兼総合編成部長の大保一(だいぼ・はじめ 敬称略、以下同)に、実現へと至るまでを聞いた。 No.1の大会...
2022/10/13Sansan特集

「出会い」のプロフェッショナルに聞くゴルフが秘める魅力

ゴルフというスポーツにはラウンドを通じて人と人の結びつきを強め、関係性を深められる魅力がある。「出会いからイノベーションを生み出す」ことをミッションとするSansanは、ゴルフを「出会い」創出のための重要なツールとしている企業のひとつで、2021年からは国内男子ツアー「Sansan KBCオーガスタゴルフトーナメント」も特別協賛する。どのようにゴルフをビジネスへとつなげてきたのか。同社執行役員でビジネス統括本部副本部長の田中陽(敬称略、以下同)に、ゴルフが秘める可能性について聞いた。 ゴルフコンペを主催する理由 「それ、早く言ってよ~」 俳優の松重豊さん演じる営業部長が、パット練習に興じる社長...
2022/11/22テーラーメイド特集

革新からスタンダードへ No.1ゴルフメーカー の新技術を生み出す源泉

ゴルフクラブの世界は日進月歩。メーカー各社による独自テクノロジーが次々と生まれ、当初は画期的と思われた技術や製法は数年もするとごく当たり前のものに変わり、さらなる進化を遂げるための基盤になっている。 さまざまなメーカーが開発競争にしのぎを削るなか、常にトップランナーとして新たなテクノロジーを発信し続けているのが、国内ドライバー販売数No.1を誇るテーラーメイドだ。これまでクラブ史に刻まれてきた主な足跡をたどりながら、その開発理念に迫る。 「革新的」を求めるアイデンティティ テーラーメイドは創業した1979年、ウッドといえば文字通り木製のパーシモンが全盛だった時代に、世界初となる金属製の「メタル...
2022/08/05Sansan特集

藤田寛之の一期一会 出会いが紡ぐストーリー

小学6年でゴルフを始めた藤田寛之は、中学生のときに地元・福岡で行われた「KBCオーガスタ」で初めてプロのトーナメントに触れた。2014年には涙の初優勝を飾った思い入れのある特別な大会は現在、「Sansan KBCオーガスタゴルフトーナメント2022」と名称を変え、2回目の開催を迎える。 Sansanが掲げる企業ミッションは『出会いからイノベーションを生み出す』。藤田もまた、数々の出会いを糧とし、成長へとつなげてきた。長いキャリアにおいて出会いの大切さを身にしみて知る藤田が、ゴルフ人生における大切な出会いを語る。 プロの道へ導いた「リトル・コーノ」との出会い かつて日本を代表するプレーヤーと...