L.ドナルドが4人のプレーオフを制す! ベ・サンムンは惜敗
◇米国男子◇トランジションズ選手権 最終日◇イニスブルック リゾート(フロリダ州)◇7,340ヤード(パー71)
激しい追い上げを見せる後続に上位陣が飲み込まれ、最後までもつれにもつれる展開となった。ロバート・ガリガスが「64」、ルーク・ドナルド(イングランド)が「66」とチャージをかけ、首位タイスタートのジム・フューリック、3位タイスタートのベ・サンムンと並び(韓国)通算13アンダーの首位タイでホールアウト。勝負は4人によるプレーオフにもつれ込んだ。
18番(パー4)で行われた1ホール目。2打目を2mのチャンスにつけたドナルドが唯一のバーディを奪い、プレーオフは早々に決着。米ツアー通算5勝目を手にするとともに、2週前にロリー・マキロイ(北アイルランド)に奪われていた世界ランキングナンバーワンの座に返り咲いた。通算12アンダーの5位タイに、スコット・ピアシー、ジェフ・オバートン、アーニー・エルス(南アフリカ)、ケン・デュークの4人。首位タイからスタートしたレティーフ・グーセン(南アフリカ)は「75」を叩き、通算7アンダーの20位タイに後退した。
<ドナルド、貫禄のゴルフで世界一奪還>
めまぐるしく入れ替わった最終日のリーダーズボード。最後の最後に一番上に名前を載せたのは“世界一の男”だった。8アンダーの7位タイから上位を追うと、11番までに5バーディを奪って首位タイに浮上。フューリック、エルスらメジャー王者を含めた選手たちと熾烈な優勝争いを演じた。
4人で行われたプレーオフ1ホール目。ドナルドはドライバーでのティショットを右へ曲げてしまう。ところがラフからの第2打をピン下2メートルにピタリとつけて大歓声。続いてセカンドショットを放った3選手の誰よりも短いバーディチャンスを活かし、西日に照らされながらガッツポーズを作った。
「ザ・ホンダクラシック」を制したロリー・マキロイ(北アイルランド)に、40週守り続けてきた世界ランク1位を奪われたのは今月初旬のこと。わずか2週間でその座に返り咲いた。だがこれまで何度も繰り返してきたように「今週の目標もいつもと同じで、試合に勝つことだった。世界ランクのことはまったく考えていなかったよ」と笑顔を見せ、悲願のメジャー初制覇に意欲。約3週間後に迫った「マスターズ」を前に、続々とスタープレーヤーたちが調子を上げてきた。