番外編~2015年1月からの見どころ~<佐渡充高の選手名鑑 139>
石川遼は躍進の大チャンス
石川遼は今季3試合に出場し、順位は19位、28位、26位だった。PGAツアーで重視する評価のカテゴリーに、「トップ25」がある。25位以内というのは「優良」で高い評価を意味しており、今季3試合すべてで25位前後に入るプレーは、石川の実力が、高いレベルで安定してきたことを示している。
昨季との大きな違いは、今季はシード選手としてツアーで1年間プレーすることだ。昨季はウェブドットコムツアーファイナルズから勝ち上がっての出場権獲得だったため、出場の優先順位がシード選手より低く苦戦を強いられた。5月の「ザ・プレーヤーズ選手権」では、1人欠場者が出れば繰り上げ出場となる状況で、現地でスタンバイ。だが欠場者は出ず出場が叶わないという悔しい経験もしてきた。今シーズンは自分の思い通りのスケジュールが組めるため、体調や条件に合わせての転戦で、よりプレーにフォーカスでき、好成績へ繋がるはずだ。
ロリー・マキロイら欧州勢は3月から一斉に米国へ
今までロリー・マキロイら欧州勢がPGAツアーに参戦し始める時期は、2月中旬のカリフォルニアシリーズあたりが多かった。その理由は2月最終週に「WGCマッチプレー選手権」が開催され、同試合に照準を合わせてきたからだ。しかし、今季は「WGCマッチプレー-」の開催時期が4月末に変更したため、欧州選手の動向も大きく変わりそうだ。4月のメジャー初戦「マスターズ」に照準を合わせるため、3月からのフロリダシリーズ第1戦「ホンダクラシック」あたりからと予想される。世界ランク1位のマキロイも米国参戦は「ホンダ-」のパームビーチガーデンでの登場の可能性が高い。
アダム・スコット 再び世界ランク1位へ虎視眈々
世界ランク1位のマキロイは前エージェントとの裁判に時間を取られ、11月の「WGC HSBCチャンピオンズ」欠場を余儀なくされたが、その間、ランク2位のアダム・スコットは母国オーストラリアのメジャー「全豪オープン」、「全豪プロ選手権」、「全豪マスターズ」に出場を予定している。この3試合のうち1試合で2人の直接対決もあり、スコットは成績次第でマキロイに肉薄する可能性がある。マキロイの新年のスタートは2月欧州ツアーの中東シリーズから。スコットは3月PGAツアーのフロリダシリーズから参加予定。彼らの世界ランク1位をめぐるバトルからしばらく目が離せない。