チューリッヒクラシック、初日トップはバーンズ

PGA TOUR wire services

（ルイジアナ州アボンデール）
TPCルイジアナの初日、新たに父となったリッキー・バーンズは後半8ホールで6つのバーディを奪う猛攻で、チューリッヒクラシックの初日、1打差で首位に立った。

初日のバーンズは1イールグ、7バーディ、1ボギーの「64」で8アンダーでフィニッシュ。ブー・ウィークリーとルーカス・グローバーが1打差の2位に付け、D.A.ポイント、モーガン・ホフマンは「66」の2打差で、上位を伺う展開となった。

「今日は良かったね。ほとんどストレスを感じることなくラウンド出来たよ」と、バーンズ。月曜夜、新たな娘を授かり、新たに父となった彼は、水曜午後遅くにようやくニューオーリンズに到着した。「18ホールでミスは1つだけだったから、ホッとしたよ」。

14歳の新星、中国人アマチュア選手のグァン・ティンランは、スポンサー推薦でこの大会に出場している。オープニングラウンドは、イーブンパーの「72」。今日のハイライトは、17番（パー3）で放った5番ウッドでの一打だった。

「今日はとてもいいゴルフが出来ました」と、ティンラン。「ベストかと聞かれたらそうではありませんが、浮き沈みの中で、いくつかバーディも取れました」。

彼は先週、58位タイでマスターズを終えた。長い大会史の中で、最年少で予選を通過した選手として名を刻んだ彼は、2週間後にダラスで開幕する全米オープンの予選会にも出場する意思を表明した。

アーニー・エルスとリッキー・ファウラーは、他の8選手と並んで5アンダー組を形成している。

前回大会優勝のジェイソン・ダフナーは「70」、2011年大会の王者バッバ・ワトソンは「73」と、やや出遅れている。

前夜までの雨でぬかるんだコンディションで行われたTPCの初日は、84選手が1アンダー以上でラウンドし、30人もの選手が首位から4打差にひしめく混戦の幕開けとなった。

今週、2つのトルネードに見舞われたニューオーリンズ地区は、水曜までの降雨の影響で、ターフもグリーンも、いつになくソフトな状態だ。

フェアウェイのボールであれば、選手はセカンドショットを放つ際に多少ボールを動かすことが許され、多くの選手たちはこれに救われた。特に早朝の霧がかったミスト状態の中では、スコアメイクしやすい有利なラウンドとなった。

初日首位のバーンズは、直近の8大会で7度の予選落ちをしていたが、今日は2番（パー5）でイーグルを決め、一気にエンジンが掛かった。特に3番ウッドのセカンドショットは294ヤードから12フィートにつける素晴らしい一打だった。

「あのイーグルでスイッチが入ったね」とバーンズ。「2番のイーグル、4番のバーディで3アンダーになったんだけど、こんなスタートをずっとしたかったんだよ」。

11番（パー5）でもバーディを決めたバーンズは、その後13番から16番で4連続バーディを奪った。最終18番（パー5）でもバーディを決めた初日は、ショートホールを除く全14ホールでフェアウェイをキープし、わずか26パットでホールアウトした。

好調の秘訣をバーンズは「いつもと違うパッティングのルーティンだ」と明かした。今日のバーンズは左右逆手で練習ストロークをした後に、“クローグリップ”に握りを変え、実際のストロークに入っていた。

「クロスハンドで打つ多くの選手を見ると、両肩が平行に保たれていることに気付きます。実はここにヒントがあるのです。ボールを打つまでのアプローチ過程をじっくりチェックできるからね」と、彼はその秘密を明かした。

単独トップのバーンズを1打差で追うグローバーの2人の首位争いは、ニューヨーク州ベスページで行われた2009年の全米オープンを思い起こさせる。彼らは2日目から最終日までの3日間、激しいバトルを繰り広げた。その時は最終日にスコアを伸ばしたグローバーが、彼の唯一のメジャータイトルを獲得した。

グローバーはスタートの10番ホールから4ホール連続でバーディを決め、前半だけで6アンダーを記録した。後半の6番でボギーを叩いた彼は、最後の8番、9番を連続バーディで締めくくった。

「午後のラウンド中、自分の名前がリーダーズボードにあるのはいつだって気分いいものさ」とグローバー。初日の彼のティタイムは12時30分スタートだった。「ドライバーとアイアンは普段通りだったけど、今日はついにパターが良かったよ」。

同じく一打差の2位タイのウィークリーは、最終ホールの長い27フィートのパットを沈めバーディを奪ったのが大きかった。

「あのパットは最高だったね。できれば序盤戦でも、パッティングが決まっていれば良かったんだけど」と、ウィークリー。「前半だけで少なくとも4本はバーディパットを外してしまった。何とか決めたかったんだけどね」。