AT&Tペブルビーチナショナルプロアマ最終日 レビュー
17番でこの日最後のバーディを決め、最終ホールをパーでまとめた瞬間、ブラント・スネデカーはゴルフ界随一の名門コースでようやく一息つくことができた。
日曜日、3打差をつけてペブルビーチの18番ティグラウンドに降り立った彼は、遥か遠くの水面に映った太陽を見つめながら、ここ数カ月の道のりを振り返っていた。
昨年の「ザ・ツアー選手権 presented by コカコーラ」での大勝が、彼を賞金1千万ドルのフェデックスカップチャンピオンへと押し上げた。彼は初めて「ライダーカップ」でもプレーをした。
彼はここ9試合でトップ3フィニッシュが6回。そのうち2週連続2位となった時の勝者は、それぞれフィル・ミケルソンとタイガー・ウッズだった。
今週のスネデカーは強かった。「AT&Tペブルビーチナショナルプロアマ」では、誰にも付け入る隙を与えなかった。
「ここ数カ月続いた自分のゴルフについて、言葉にするのは難しいですね」。スネデカーは2打差で優勝した後、こう語った。「人は夢を抱くものです。自分には何ができるのだろうと考えます。しかし実際に何かを手にするまで、それが一体何なのかは、はっきりと分からないものです。でもようやく今週、私はそれを手にしました」。
「私はいま、この状況を楽しんでいます。そして、これをきっかけに自分のキャリアで最高の年にしたいと思っています」。
彼はペブルビーチでの4日間で、常に最高のラウンドを見せてくれた。通算19アンダーの「267」は、大会記録にあと1打に迫る好スコアだった。(大会記録をマークした)2007年のミケルソンと1997年のマーク・オメーラは、まだ使用コースに(比較的スコアが出やすい)ポピーヒルズが入っている時、それぞれ通算20アンダーの「268」を記録している。
首位を走るフェデックスカップポイントに700を加算して、1,282ポイントとしたスネデカーは、この日出だしの7ホールで5つのアンダーパーを記録、最終ラウンドの戦いを有利に進めた。パー3の17番でピンを捉えた一打で、最後のバーディを奪った。今日も7アンダーの「65」で回り、10ラウンド連続で60台の好スコアを連発している。
18番は短いパットを決めてパー。最終日、安定したショットで常にバーディチャンスに付け、同組のスネデカーにプレッシャーを与え続けたクリス・カークを2打差で退けた。いま最もホットなゴルファー、スネデカーはついに、ぺブルビーチで優勝トロフィーを手中に収めた。
「過去2週間も、私自身はとても調子が良かったのですが、将来殿堂入りする偉大なプレイヤー達とたまたまかち合ってしまいました。でも私は、この状況から抜け出すことができれば、いつかは優勝できるんだとモチベート(動機づけ)していました」と、スネデカーは語った。
ツアー通算5勝目、そして過去22ヶ月で4勝目を挙げたスネデカーは、世界ランキングで自己最高となる4位へ上昇。これはアメリカ人全体でウッズに続く2番目という好位置だ。