ハンディなしの最終戦で年間王者返り咲き シェフラーは最愛の家族とその時を迎えた
◇米国男子プレーオフ最終戦◇ツアー選手権 最終日(30日)◇イーストレイクGC(ジョージア州)◇7440yd(パー70)
これほど年間王者にふさわしい勝者がいるだろうか。年間ポイントランク(フェデックスカップ)1位でプレーオフシリーズ最終戦を迎えたスコッティ・シェフラーが、通算16アンダーで逆転優勝を飾った。年間王者の象徴・フェデックスカップトロフィを誇らしげに掲げる。2年ぶりの王者返り咲きに「自分にできるベストを尽くした。毎日、毎週、全力で戦ってきたつもり。そういう姿勢は自分でも誇りに思える」。シーズンを締めくくる勝利の喜びを静かにかみしめた。
首位を3打差で追いかける最終日、前半で2つ伸ばして折り返し、10番のバーディで首位のビクトル・ホブラン(ノルウェー)に並んだ。そして13番。グリーン手前に切られたカップに対し、フェアウェイから残り117ydの第2打をピン手前1.5mにピタリ。バーディを奪って単独首位に立ち、最終的に3打差つけて逃げ切った。6バーディ、2ボギー「66」は、この日のベストスコアだった。
シェフラーが年間ランク1位で最終戦を迎えるのは今年で5年連続だった。優勝者=年間王者というプレーオフシリーズ最終戦「ツアー選手権」は、昨年から競技方式を変更した。大会開幕前にランキングに応じたスコア差をつける「ハンディキャップ制」を撤廃し、全員がイーブンパーからスタートする純粋な72ホールストローク競技へ。2年前にはあったアドバンテージがなくても、文句なしに勝ち切った。
世界一のゴルファーは、家族思いの人でもある。妻メレディスさんと2人の息子とともに、家族4人でツアーを転戦する。前週の第2戦「BMW選手権」では、週初めに手足口(てあしくち)病を発症した。主に子どもを中心に流行すると言われ、口内、手のひら、足の裏などに水ぶくれ状の発疹ができるウイルス性感染症だが、今大会前までに体調を「95%」まで戻し、家族連れでアトランタにやってきた。「大変なときもある。でも、家族みんなで一緒に旅をしながら過ごせるのは楽しい。できる限り、この時間を大切に味わっていきたいと思っている」と語った。
年間王者に2度輝くのはタイガー・ウッズ、ロリー・マキロイ(北アイルランド)に次いで史上3人目。最終組の2組前でプレーしたシェフラーはホールアウト後、快挙の瞬間を妻子と一緒に迎えた。家族4人で迎える、最高のフィナーレになった。(ジョージア州アトランタ/中村文香)