2024年 パリ五輪

コロナ禍に翻弄 稲見萌寧の銀メダルに沸いた2021年東京五輪

2024/07/31 14:54
稲見萌寧が日本人ゴルファー初のメダリストに

第33回オリンピック競技大会がフランス・パリで26日(金)に開幕し、男子ゴルフが8月1日(木)、女子ゴルフが7日(水)からそれぞれ4日間の日程で行われる。112年ぶりに復活した2016年リオデジャネイロ五輪に続いてゴルフ競技が実施された2021年の東京五輪を振り返る。

パンデミックで開催が1年延期

延期によって日本代表の顔ぶれに変化も

1964年以来となる日本での夏季オリンピックは、新型コロナウイルス感染拡大によって開催の危機に瀕した。2020年3月のPGAツアー「ザ・プレーヤーズ選手権」が大会2日目に中止となるなど、各ツアーが一様にストップ。同月中に東京五輪の1年延期も決まった。

各国代表を決める世界ランキングも大きく変動した。日本男子は松山英樹に続く2番手に星野陸也が台頭。20年の年明け時点で畑岡奈紗渋野日向子鈴木愛が圏内にいた女子も稲見萌寧が20-21年シーズンの賞金女王に輝く活躍を見せ、畑岡とともに代表入りした。

松山英樹はPOで銅メダル逃す

松山英樹は「マスターズ」覇者として母国開催の期待を背負った

埼玉・霞ヶ関CC東コースでの無観客開催。同年4月「マスターズ」を制した松山には大きな期待と重圧がかかった。新型コロナからの復帰戦でも1打差2位につけ、オーガスタと同じザンダー・シャウフェレとの最終日最終組へ。「69」と伸ばしきれず、銅メダルをかけたプレーオフ1ホール目で脱落して通算15アンダー4位。星野は6アンダー38位だった。

日本で育った台湾人の母親を持つシャウフェレが、ゆかりの地で金メダル。18アンダーまで伸ばし、最終日「61」とチャージを見せたロリー・サバティーニ(スロバキア)を1打差で振り切った。7人のプレーオフの末、C.T.パン(台湾)が銅メダルを獲得した。

リディア・コーとのPOに勝利

世界ランキング1位のネリー・コルダ(中央)が金メダル

女子は首位と5打差3位で最終日を迎えた稲見が後半12番から4連続バーディで浮上。「65」をマークして通算16アンダーでホールアウトした。ネリー・コルダには1打及ばなかったものの、同スコアで並んだリディア・コー(ニュージーランド)とのメダルの色を決めるプレーオフ。1ホール目で日本ゴルフ界初となる銀メダルを勝ち取った。

同年6月「全米女子プロ」でメジャー初優勝を飾っていたコルダは世界ランク1位の貫録を存分に示す金メダル。畑岡は最終日に「69」と伸ばしあぐね、10アンダー9位でフィニッシュ。フィリピン代表として出場していた笹生優花も同順位だった。

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