地元開催の米女子ツアー。調子を上げた畑岡奈紗が優勝を狙う

◇米国女子◇TOTOジャパンクラシック 事前情報（2日）◇太平洋クラブ美野里コース（茨城）◇6608yd（パー72）

地元開催となる米女子ツアーで、畑岡奈紗が悲願の初優勝を誓った。1日（水）にプロアマ戦で調整。開幕前日は足早に8ホールを確認した。肌寒い夕方にパット練習を終え「来年もアメリカでやりたいし、結果を残したい」と力強く語った。

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恩のある先輩との約4カ月ぶりの再開に笑顔を見せた。米ツアーで「ルーキーの面倒を見てくれる係で（わたしの）担当をしてもらった」というダニエル・カンと2ホールだけ一緒にラウンドした。米国では一緒に食事に行く間柄だが、10月の「日本女子オープン」の優勝報告をしていなかった。

少しの日本語を話せるカンから「なんで連絡しないの。アメリカでは勝った選手が自分でアピールするのよ。（奈紗は）ジャパニーズスタイルね！」と指摘され、「自分で言うのって恥ずかしいじゃないですか？」とおどけた。

米国では苦戦し、賞金シードを逃した。世界の壁の高さに加え、環境適応でも苦しんだ。信頼していた相棒にも見放された。8月に国内ツアーに帰国出場したとき。米国に残ったキャディからマネジャーを通じて「帰ってきても、もう担げないから」と突如の別れを告げられた。「本当に悔しかったと思う」（畑岡の父・仁一さん）。ぐっとこらえ、感謝の思いを手紙につづった。

スイングを一から見直し、日本で復調した。直近2試合は台風のため最終ラウンドが中止となり、2位と不完全燃焼。来季の米ツアー出場権をかけ12月上旬の最終予選会に出る予定だが、今大会で優勝するとシード権が付与される。「良い状態でアメリカのメンバーと戦える。楽しみ」。苦難を乗り越えた18歳が、再挑戦の舞台に立つ。（茨城県小美玉市／林洋平）