米下部ツアーVから1年 原英莉花が再びオレゴンで優勝争い「去年もここも、いい印象」
◇米国女子◇ザ・スタンダード ポートランドクラシック 3日目(15日)◇コロンビア・エッジウォーターCC (オレゴン州)◇6541yd(パー72)
ちょうど1年前、この「ポートランドクラシック」が行われているタイミングで原英莉花もオレゴン州にいた。昨季の主戦場である米下部エプソンツアー「ワイルドホースレディースゴルフクラシック」で初優勝を飾った。
降り立ったのは今回と同じポートランド国際空港だが、わずか15分ほどの距離にあって上空をひっきりなしに飛行機が通過するコロンビア・エッジウォーターCCとはまるで異なる環境。「やばいですよ!もうずーっと、すごい道を通って行くんです」。当地からは車でひたすら東に向かって4時間ほど走った先に、翌シーズンのレギュラーツアー昇格を大きく引き寄せたワイルドホースGCはあった。
かなり内陸部に入ることもあってか、「ここよりはもうちょいカラッとしていた感じがします」と記憶をたどる。同じ州内にあることくらいしか共通点を見出せないと思いきや、「去年のコースも、ここも回った時にすごくいい印象があって。芝も難しいですけど、自分の距離を出せるな、みたいなのもありましたし…」と明かす。
基本的にスロースターターで、秋口からのビッグトーナメントにめっぽう強かった日本ツアー時代を振り返れば、「軽井沢の試合くらいから予選落ちをしないっていうのがあって…。自分の調子が上がってくるのもこれくらい(の時期)なのかな」。オレゴン州の試合で再び優勝争いを演じている背景には、シーズンにおける状態の波とうまくかみ合っている部分もあると感じている。
「あした、二花ちゃんはそこへ行くって聞きました」。今週予選会を突破してフィールド入りした伊藤二花は、4日間を戦い終えたら次週は主戦場のエプソンツアーに戻ってワイルドホースレディースゴルフクラシックに臨むスケジュールを組んでいる。
その伊藤が昨季の原を見て尊敬の念を抱いていると聞くと、うれしそうに感謝しながら少し言葉を選んだ。「生きていく上で、自分がやりたいと思ったことをやるのがベストだと思います。そうやって見てくれる子がいて、自分もって思ってくれたら私は…」。日本での安定よりも米国での下積みを選び、着実に階段を上がってきた。誰かに“背中”を見せようというチャレンジではなく、ただ自分の夢に近づくための選択だった。米ツアー優勝を果たせば、若い選手たちにとってさらに強力な道しるべとなる。(オレゴン州ポートランド/亀山泰宏)