アイアンのシャフトをカーボンからスチールに変えて今季2勝目を果たした

国内女子ツアー「サイバーエージェントレディスゴルフトーナメント」の最終日、首位と2打差の6アンダー4位から出た一ノ瀬優希が、最終18番パー5でチップインイーグルを奪い、またも逆転で今季2勝目を挙げた。

女子ツアーは今季9試合目にして、一ノ瀬が複数回優勝を一番乗りで果たした。「まさか、今週勝てるとは思っていなかったので。1勝目した後が全然ダメでどうしようか真剣に悩んでいたんです」と、優勝した「ヨコハマタイヤPRGRレディスカップ」以降は予選を通っても、37位が最高という状況に苦悩の日々を過ごしたという。

＜＜　下に続く　＞＞

先週は開幕戦以来2度目の予選落ちを喫し「今週は気持ちとやることを全部変えてみようと思いました」と、日曜日にはプロ野球観戦へ出かけ、毎週トレーニングを行っていた月曜日にも映画を観て気分転換を図った。

そして、会場入りした火曜日は、アイアンのシャフトをカーボンからスチールに変えた。約10グラム重くなったことで今までよりも強い弾道が生まれるようになったという。レンジでの練習も、これまでのストレート弾道中心から、意図的なスライスやフックなどバリエーションを増やして臨んだという。

「練習をしていて、久しぶりにすごく楽しい気持ちになれたんです。結果、優勝もできたのでこれで悩みは無くなりました」と満面の笑みで話した。結果良ければすべて良しだ。

今シーズンを迎えるにあたって設定していた目標「複数回優勝」を早くも5月で達成した。「そうですね、次は全米女子オープンと全英リコー女子オープンに出ることですね」と新たな目標を掲げた。全英では最終日を11位で迎えながら26位に崩れた2012年大会のリベンジを狙う。

行き着く先には、シーズン当初に掲げたもう1つの目標「シーズン終了時に賞金女王を狙える位置で戦っていること」がある。「それは最後の結果なので…」と、まずは今月19日に日本で初めて行われる「全米女子オープン」の最終予選会を次のターゲットに絞った。（千葉県市原市／本橋英治）