「ゴルフにあんまり興味がなかった」11年前 永井花奈が“消えない”ために変えたもの
◇国内女子メジャー◇ソニー日本女子プロゴルフ選手権大会 初日(10日)◇片山津ゴルフ倶楽部 白山コース(石川)◇6755yd(パー72)◇曇り(観衆4226人)
当地で開催された2015年「日本女子オープン」を、永井花奈は通算7オーバー18位で終えている。アンダーパーフィニッシュが3人しかいなかった超ハードセッティングで、18歳のアマチュアとしては大健闘といえた4日間。ただ、11年ぶりに片山津GCを訪れてみて、コースを一切覚えていなかったと苦笑する。「たぶん、当時あんまりゴルフに興味がなかったから…」。トップアマで鳴らした29歳の意外過ぎる“告白”だった。
初日にマークしたボギーなしの6アンダー「66」は、もちろんゴルフに興味がないままではとても出せない数字。2024年に2度目のシード喪失を経験し、「なにか考えなきゃ、あとは“消えていく”だけだなって思っていた」。体力的な課題と向き合い、ゴルフを突き詰めてきた。7月「ミネベアミツミレディス」で挙げた9年ぶりのツアー2勝目は、取り組みの本気度と方向性の正しさを雄弁に物語る。
国内メジャーに対する心構えにも変化が生まれた。「そもそも、『メジャーに向けて備える』って、よく使われる言葉だと思うんですけど、私はそれをはき違えていた。何を備えるかっていうのを間違えていた」と素直に言った。
難しいメジャーセッティングにおいて、スコアが出やすいコースに比べて各プレーをイメージ通りに成功させる確率は当然下がる。たとえば深いラフに入れてしまった時、2打目でグリーンを捉えられるか否か。「そこからうまくいく確率が30%として、たぶん私はそれを“引けない”と思うんです」。自分の弱みを逃げずに認めた上で「一番確率が高いショットは、たぶんティイングエリア。難しいコースでも(うまくいけば)60%、70%はフェアウェイをキープできる。それをいかに引き続けていくか。そこに重きを置いて、本当に集中してやること」。備えるべきことが明確になれば、練習内容も変わってくる。
フェアウェイキープ率85.71%(12/14)を記録したこの日のプレーは象徴的なもの。最終18番もティショットに成功しているから、残り194ydを5Wのカットショットでピンそば70㎝につけるスーパーバーディが生まれる。
メルセデスランキング5位につけ、キャリアハイを更新しそうなシーズン。首位と1打差の6アンダー2位発進でメジャーを勝ちたい気持ちも膨らみそうなもの。「下手だから獲れないと思う…」という自虐節では終わらない。「獲れたら、うまくなったんだなって思える。きっとうまくなきゃ獲れないし、いいゴルフができたら獲れると思うので、獲れるように頑張りたいですね。うまくなりたいので」。29歳にして、ゴルフに熱中している。(石川県加賀市/亀山泰宏)